2009-01-01から1年間の記事一覧
鳳昌子『みだれ髪』には、「みだれ髪」という語が登場する句は、29、56,90,260の4首につかわれているだけ(【与謝野晶子『みだれ髪』の「みだれ髪」】岡山大学大学院文化科学研究科紀要第十六号)であり、夫でもある鉄幹の『紫』には、晶子を「乱れ髪の君…
三六判とは、四六判全紙を40折りか44折りにした大きさを基準にしており、ほぼ縦18cm×横9cm。縦横の比率は2対1の縦長長方形。縦約18.2cm×横約12.8cm(出版社によって多少異なる)の四六判に比べ小振りで、携帯して音読する、という当時の句集を読書するスタイ…
週刊朝日編『値段の風俗史』(朝日新聞社、昭和56年)によると、明治20年のもりそばが一銭だから、もりそば150杯〜250杯分とボール表紙本が等価ということになる。明治10年の汁粉は三銭。明治14年の上等酒(1.8リットル)は十一銭だ。格安感のある並製本の『…
NHK「美の壺」製作班編『文豪の装丁』(NHK出版、2008年) 本文中にも、ちょっと気になる内容がある。14ページの「『明治になって活字印刷の技術やパルプを使った用紙の製法が入ってきた。本のつくり自体も洋装のほうが馴染むということで、製本様式が一変し…
建物外観が写っている写真はこれ1枚しかありませんでしたので、見苦しい輩が映っていて申し訳ありません。 エントランスとでもいおうか、アケビの蔓が絡まった玄関です。 スウィーツもかわいくて、美味でした。 こんな画面が14匹のねずみにもあったような………
伊藤晴雨に関しては、福富太郎編『伊藤晴雨自画自伝』、斎藤夜居『伝記・伊藤晴雨』、 団鬼六『外道の群れ 責め絵師伊藤晴雨をめぐる官能絵巻』 (朝日ソノラマ、1996年)などを読んで興味が湧いてきたので、もう少し集めて見ようかという気になっている。絵…
ネットでは中々購入できない本もある。『もう一つの明治美術 明治美術会から太平洋画会』(もう一つの明治美術展実行委員会、2003年)もそんな一冊だ。静岡県立美術館、府中市美術館、長野県信濃美術館、岡山県立美術館が協力して制作した美術展の図録だが、…
・場所=〒191-0061東京都日野市大坂上1-33-1(JR中央線・日野駅前) ・受講料=3,150円 ・日程=11月2日、11月16日、11月30日(何れも10:30〜12:00) ・内容=1.洋装本の伝来と装丁の始まり(11月2日) ─橋口五葉の漱石本とアールヌーボー─ 2.幾何学模様の…
表紙に使う布の裏打ち(裏面に和紙を貼る)をやっておき、糊が乾いたものを持っていく用にしようと思って昨晩造っといたが、今朝起きて様子を見たら、糊がやや弱くて、紙と布の端をつまんで引っ張って見たら、パリパリとはがれてきた。慌てて、朝6時から、糊…
壊れた鍋にも、それに似合う修理した蓋があるもので、似かよった者同士の結びつきがよいということだ。但し身内がへりくだって使うことばなので、人に向かって使うと失礼になってしまうから要注意だ。辞書には「みにくい者どうしの夫婦がそれ相応にむつまじ…
・場所=〒191-0061東京都日野市大坂上1-33-1(JR中央線・日野駅前) ・受講料=3,150円 ・日 程=11月2日、11月16日、11月30日(いずれも10:30〜12:00)・内 容=1.洋装本の伝来と装丁の始まり(11月2日) ─橋口五葉の漱石本とアールヌーボー─ 2.幾何学模様…
「『書痴の散歩』を筆頭とする一連の随筆集には、多大の敬意を払うに断じて吝かではなかったものの、短いエッセイ、短い論文、短い随想などの収録に、思い切ったよそおいを凝らした装幀を、敢て施す昌三さんの興趣には、どうにも賛意を表し難い私であった。…
金属や貝、針金、布などを象嵌した漆塗りの表紙、背は子牛皮。外国のルリュール展出品用に造ったもの。 明治時代のものと思われる板本をばらして表紙に貼込み、そこに刀の鍔を象嵌した。東京造形大学、桑沢デザイン研究所の授業用に見本で造ったもの。角布の…
◎岩本柯青(和三郎)は、庄司浅水、柳田泉らと同人制で『書物展望』創刊した一人なので、いわば身内の話であるが、昌三の仕事について 「処で、この『書痴の散歩』であるが、御覧の通り内容は多岐多様に互つて斎藤氏の博識を発揮して居り、決してロクなもの…
インフルエンザさんへ、しばらくはご来訪お断りですからね。
・場所=〒191-0061東京都日野市大坂上1-33-1(JR中央線・日野駅前) ・受講料=3,150円 ・日 程=11月2日、11月16日、11月30日(いずれも10:30〜12:00)・内 容=1.洋装本の伝来と装丁の始まり(11月2日) ─橋口五葉の漱石本とアールヌーボー─ 2.幾何学模様…
「口は禍の門」とか「見ざる言わざる聴かざる」などなど、口は慎まなければ。「腹に一物背に荷物」と、恨みもたくらみも腹の底にしまっておくべきか。でも、そうすると腹が黒くなってしまいそう。
どこかの政党のばらまき策のように、目先のことばかりに気を取られ、その場限りの解決策で乗り越えず、根本的な対策をたてて解決しなければね。
出世するにはこうでなければね。基本的にこのテーマは、私に合っていないのかもね。そこんとこが一番の問題なのかな。この写真は何回撮影しても失敗で、とうとう使用するのをあきらめてしまった。失敗作も掲載しろだって? 決まったと思っていたが、拡大して…
悪事千里を走るなんて言うが、悪い話ではなくとも、「ここだけの話にしておいてね」と念を押して言ったはずの話を、廻り回って全く関係のない人から「ここだけのはなしですけどね……」と、聞かされてしまったりすることって、だれだって1度くらいは体験ありま…
早朝散歩をしていたら、公園の隅で、こんな光景を目撃してしまった。まさに早起きは3文の得っていうじゃなぁい。早起きじゃなく、朝帰りじゃないのかって? 夢の中で、夢なら覚めないで欲しいと願ってしまった。
っていうじゃなぁい。でも、絶対に間違ってはいけません、馬に添うたら蹴られるし、人に乗ったら捕まりますからね。
いつものゲテ本の例に漏れず、今回は古い新聞紙を用いた装丁である。この本は、普及版第二刷500部刊行のもの。ちなみに第一刷は昭和8年4月に1000部刊行している。わずか1ヶ月での増刷である。 巻末に、斎藤は装丁について、 「裝幀は第一随筆集の普及版に紙…
『新富町多與里』表紙 『新富町多與里』函 斎藤昌三の装丁本は手に入れたときに、いつも感動させられる。斎藤昌三『第八随筆集 新富町多與里』(芋小屋山房、昭和25年1月1日)も、そんな刺激的な装丁の本だ。 函には、手書きの生原稿が貼ってある。斎藤昌三…
「処で、この『書痴の散歩』であるが、御覧の通り内容は多岐多様に互つて斎藤氏の博識を発揮して居り、決してロクなものぢやあないなどと、一口に片附けられる代物でないことは、これでお判りであらう。装幀も叉例によって斎藤氏一流の奇抜な考案と、製本屋…
それまでの革、布、紙を使うのが当たり前であった装丁に対する概念を全く変えてしまい、広い範囲で装丁資材を使えるようにしたことは、造本界に新たな可能性を樹立したことであり、齊藤昌三の大きな手柄といってもよい。 橋口五葉:装丁、夏目漱石『草合』(…
木下杢太郎『雪櫚集』(書物展望社、昭和9年) 「仙台にゐた時は閑が多く、しばしば庭の野草木を写生した。そこに越してくると、想ひがけぬ木の芽、花の蕾が時々に姿を現はし目を喜ばした。昭和九年の拙書『雪櫚集』は半ば其庭の写生文を集めたものであり、…
白山春邦:装丁、北原白秋『きょろろ鴬』(書物展望社、昭和10年)、製本:中村重義 白山春邦:画、北原白秋『きょろろ鴬』(書物展望社、昭和10年)口絵 白山春邦:画、北原白秋『きょろろ鴬』(書物展望社、昭和10年)扉絵 北原白秋「巻末に」には、 「装…
自著を製本する『造本小僧』(水曜荘限定版刊行会、昭和28年8月31日)、第三の紙ユーパールを使用若山八十氏『魔法の鳥』(書物展望社、昭41年)等の内藤の仕事ぶりをみてみよう。 内藤政勝:造本、内藤政勝『造本小僧』水曜荘限定版刊行会、昭和28年8月 内…