2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧
ネットの古書データをみてみると昭和51,52,53,56,59年刊等がヒットし、小さな判型の入門書であるにもかかわらず、良く売れた本であることが分る。 チャールズ・ワーグマン「風景」 著者の不破章(1901〜1979)は、石井柏亭に師事し、日本水彩画会理事長…
大貫伸樹「酒袋」 大貫伸樹「ブリキの戦車」
さらに「改良の次のステップは、この棒状の固形絵具を、現在のように小さな皿に分割しておくことであった。これにより、絵具箱にも入りやすくなって、絵具の容器として小さな磁器製の皿なども作られた。ガーティンの師のデイズは、厚紙で作った小さな型の中…
「深川富岡門前町に、伊藤藤兵衛が彩料舗を開いて、ワットマン紙やニュートン絵具を売るようになったのは明治十年のことであり、……画学生には高嶺の花であったのが、明治十二年、村田宗清(安七)がフォンタネージが使った絵具をもとに研究して、国産絵具の…
今まで調べた斎藤昌三の話や手持ちのゲテ本をゼ〜ンブ持っていきますので、ぜひご参加下さい。
先週から、毎日のように1枚仕上げている。朝起きて3時間、寝る前に2時間くらい絵筆をとることにしている。 大貫伸樹「うちわ」09.6 大貫伸樹「朴葉」09.6 大貫伸樹「紙風船」09.6 大貫伸樹「ブリキの飛行機」09.6 本日描き始めた「ゼンマイ仕掛けのブリキの…
そのことが三宅にとっては、夢を広げるきっかけにもなったようで、「私の住んでいた狐横丁の入り口に、油絵の画塾があった。それは、高橋由一先生の経営されていた、確か天絵学舎といったように記憶しているが、大勢の書生がみな油絵を習いに来ていた。毎週…
三宅克己「ニューへヴァンの雪」水彩36×26.5 1898(明治31)年 「明治三十年六月、渡米した三宅は九月からニューへヴァンのエール大学付属美術学校に学んだ。一日二時間、レストランの手伝いをして生活費を得、午前中は学校で、モデルを描き、午後は郊外写生…
久米桂一郎「風景」37.5×56 明治20年代末
明治美術会(めいじびしゅつかい)は、明治22年(1889年)に発足した日本国最初の洋風美術団体。日本における最初の国立美術教育機関である「工部美術学校」は、1876年(明治9年)に発足したが、財政事情の悪化に加えて国粋主義の台頭を背景に1883年(同16年…
「画学科をアントニオ・フォンタネージ、彫刻科をヴィンチェンツォ・ラグーザが担当し、また二人と一緒に招聘されたヴィンチェンツォ・カペレッティが装飾図案、用器画を担当した(カペレッティは参謀本部庁舎の設計を手がけるなど工部大学校の建築科にも関…
朝のテレビ番組「ちい散歩」で、私にとっては、予備校通いの頃を彷彿させる懐かしい月光荘を訪ねていた。月光荘は昭和15年に独自の画材を発売し特にコバルトブルーは鮮やかな色彩で話題になったという。これは昭和の話ですがね。 さて、明治時代の水彩絵の具…
フォンタネージ画「建築物写生方式」18.3×23.7 1913年
小林哥津「〈清親〉考」には「横浜にワグマンを訪ねたのは、暁斎との交際がはじまる前かもしれない。蓮杖叉は原胤昭から紹介されてはあったが、いかにもいかめしい英国領事館の晢の扉をくぐるのはずいぶん勇気がいったろう。横浜絵もまんざら絵空事じゃあな…
ワーグマンは、横浜に定住し、日本人・小沢カネを娶り、一子をもうける。画報記者としての本業のかたわら、外国人旅行制限がなくなると、地方に足を伸ばし多くのスケッチを残す。「下仁田風景」(1870年)は、そんな時期に描かれたのであろう。 (明治3(187…
ワーグマンは当日の体験を「IRN」に 「玄関を騒々しく繰り返し叩く音に目が覚めた。どこかに火事があるか、あるいはちょっとした喧嘩程度だろうと思っていたため、はじめはその騒音を気にとめなかったが、しばらくすると、戸を叩く音は、マスケット銃の発射…
どちらもワーグマンによる「東禅寺浪士乱入の図」だが、何点か「東禅寺浪士乱入の図」を描いたのだろう。よく似た絵だが、よく見ると全く別の絵である。 ワーグマン画「東禅寺浪士乱入の図」1961〈文久1〉年) ワーグマン画「東禅寺浪士乱入の図」(1961〈文…
アヘン戦争後約20年経過して、1857年北京協定が結ばれる。当時退役陸軍大尉であったワーグマンは、1857(安政4)年10月8日に起きたアロー号事件を取材する為に、『イラストレイテッド・ロンドン・ニュース』(以後ILN)の特派員として広東にやってきた。 「…
ワーグマン「浪士乱入図」38.5×54.5(1861〈文久1〉年) 水彩画がいつから描かれるようになったのかということを調べる前に、水彩画とは何かについて定義しなければならない。 匠秀夫編「近代の美術58 日本の水彩画」(至文堂、昭和55年)によると「水彩画を…
昨年から「印刷雑誌」表紙を描かせていただけるようになってから、初めて水彩画というものに興味を持ち始めたのだが、「画家はどんな水彩画を描いているのだろうか」という、描き方の参考例として見たくなっただけであり、HOW TO本でもよかったのだ。 大貫伸…