2014-07-01から1ヶ月間の記事一覧

釘で綴じられ書物『皇太子殿下御外遊記』

【捨てられない本】大正期の文芸書などにはブックデザインを「装幀」「装丁」「装訂」のほかに「装釘」という表記がある。書誌学書などには同じ音から来る誤った表記などと書かれてるが、釘で綴じられ書物を偶然発見。それが『皇太子殿下御外遊記』(東京日…

添い寝してまで一緒にいたい本『太陽の娘サロメ』

【捨てられない本】として昨日持ち帰ってきたのはデュ厶ド・アポロ原作、帆神煕訳『太陽の娘サロメ』(風俗文献社、昭和27年、限定2000部)。 齋藤博之:画『太陽の娘サロメ』挿絵。 25年ほど前、広告関連の仕事から出版関連の仕事へとシフトしようとしてい…

デジカメにアナログのレンズを使えないのか?

デジカメを使うようになって15年くらい過ぎたが、アナログ時代に使っていたカメラレンズが10本ほど出番がなくなって、押し入れの隅にしまわれていた。魚眼レンズはお気に入りだったので捨てるのは忍びない。デジカメでこれらを使うようには出来なかったのか…

段ボールに詰め込まれた「風俗画報」が出て来た

事務所の机の下から段ボールに詰め込まれた「風俗画報」が出て来た。講演会のときに探したが見つからなかったものだが、今ごろ出て来た。 「風俗画報」は、1889年(明治22年)に創刊された日本初のグラフィック雑誌。1916年(大正5年)までの27年間特別号を…

ささやかな偶然ながら、ちょびっと嬉しい

とくにどうってことはないんですが、ブログのページビューの数字が2345678ときれいに並んだ。ささやかな偶然ながら特別なことに出会ったような気にさせられ、ちょびっと嬉しい。人生なんて良い時も悪い時も偶然の集まりだからね。これで宝くじでも当っていた…

池袋方面にIndependence Dayを彷彿させるようなアーチ雲が

暢気に散歩をしながら西武新宿線の跨線橋の上を歩いていたら、なんと池袋方面はIndependence Dayを彷彿させるようなアーチ雲と雨のカーテンのようなものにおおわれており、そのシャワーのような雨がドンドンこちらに向かってきている。上野毛の知人からも「…

新聞小説切抜き、岩田専太郎:挿絵、三上於菟吉「日輪」大阪毎日新聞

わが家の10本目の本箱が届いた。置く場所がなく、とうとうパソコンラックと一緒にリビングにまではみ出してきた。それでも、今までは3枚扉の本箱が多かったが、ちょっと遠慮して2枚扉にした。 写真1 事務所を引き上げた分の本のスペースを確保するために購入…

「特集 富嶽図聚」がすごい!

富士山が世界文化遺産に登録されたのは平成25(2013)年6月26日。今日持ち帰った冊子「特集 富嶽図聚」(「MONSOON 15」富士製紙、平成15年)がすごい! 富士山が世界遺産に登録されるのを見越していたかのように、その10年も前に富士山特集を組んでいたから…

大きな文字や挿絵の印刷はこの木製凸版で

これ、なんだと思います? 昨日事務所の押し入れから袋一杯に詰め込まれ出てきた木製凸版です。活版印刷する時に、活字にはない大きな文字や挿絵などは、このような木製凸版で版を作ります。明治から昭和初期のものか? 私がデザイナーデビューした頃はまだ…

江戸時代に刊行された木版手摺の漢字辞典?『新増字林玉篇大全』

事務所にある本を身長の2倍ほどリサイクルに出してきた。そんな中から写真1『新増字林玉篇大全』(寛政9〔1797〕年)など、江戸時代から明治初期に刊行された、木版手摺の漢字辞典のような本を数冊持ち帰ってきた。これ等の文字が1文字1文字木版を彫って、1…

装丁の必需品、ファンシーペーパーの「ミニ見本帳」

本の装丁をするには、表紙や見返し、別丁扉などに使うファンシーペーパー(色紙)の、はがきタテ半分ほどの大きさのチップ集「ミニ見本帳」が必要になる。メーカーさんや問屋さんに連絡すれば無料で送っていただけるものだが、50〜60冊が棚ごと数社から送ら…

『図説江戸の「表現」』刊本見本が届いた。

『図説江戸の「表現」』(八木書店、2014年、B5判、400頁)の刊本見本が届いた。 江戸の表現とは「2020年の東京オリンピック招致にひと役買って、2013年流行語大賞になった”オ・モ・テ・ナ・シ”という言葉を”ロ・ク・デ・ナ・シ”とか”イ・ク・ジ・ナ・シ”と…

「さよなら、夏目雅子 キミは美しかった」(「Emma」昭和60年)

架蔵書を毎週200冊処分することに決めたので今日も新宿の事務所で朝から奮闘中。捨てられない本がたくさんある中で、今日はこれ!「さよなら、夏目雅子 キミは美しかった」(「Emma」昭和60年)。可愛かったよね、「クッキーフェイス」のCMや日本テレビ系『…

最初の検定教科書「読書入門」が参考にした本

捨てられない本として今回、自宅に持ち帰ったEduard Bock「DEUTSCHE FIBEL」(BLESLAN、1872)は、日本最初の検定教科書「読書入門(よみかきにゅうもん)」を制作するに当って見本としたといわれる書物で、日本にも指折り数えるほどしかないと思われ、わが…

朝ドラ「ニジイロ」創刊号の表4広告はプラトン万年筆?

朝ドラ「花子とアン」で「ニジイロ」という雑誌の創刊号が刊行された。その雑誌の表4(裏表紙)広告に「プラト……」という文字がチラッと見えたのが、これはもしかしてプラトン万年筆ではないかと思い調べてみた。 中山太陽堂は明治36年に中山太一が神戸市で…

装丁用布や紙がだんだん少なくなってくる

2012年に刊行された『市井展の全貌』続編の制作の様子を6月26日ブログにアップしたが、2年前に使った資材と同じで、色違いを指定したのだが、布屋さんががなくなってしまったので別の布を選んで欲しいとの連絡が入った。函に貼るハイチェック・クリームとい…