2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧
それまでは青山二郎の装丁にはあまり興味がなかったが、急に身近に感じてきたので、早速、「四谷花園アパート」があったらしい、花園東公園へ足を運んで見た。どこかに「四谷花園アパート跡」等の石碑でもないかと思って探して見たが、そんな案内表示さえも…
広川松五郎:装丁、依田秋圃『山と人とを想いて』(東邦堂、大正12年) 久しぶりに、広川松五郎の装丁本を入手したが、芸大の染織科の教授だった広川の装丁は、どれも魅力的でムラがなく、生真面目な性格が良く出ている。平成6年に作った架蔵する松五郎装丁…
佐野繁次郎:装丁、浅間六郎『霧の夜の客間』(新潮社、昭和五年) 表紙には、貸本屋のラベルが貼られていて、表紙絵の女性の顔が隠れてしまっているのが何とも残念でたまらない。なんとかしてこのラベルをはがしたいのだが、力任せに剥がすと、この時代の紙…
杉浦非水:装丁、福田重政『聖賢格言集』(杉本梁江堂、中山春秋社、明治45年2月20日) この本は展覧会開催の約40日ほど前に刊行されており、展覧会には出品されたものと思われる。非水のサインが見当たらないと思ったら、サインだけが表4にありました。こ…
紅葉が美しい宇都宮美術館駐車場附近 「杉浦非水の眼と手」展パンフレット 宇都宮美術館外観 宇都宮美術館入り口にある「杉浦非水の眼と手」展看板 窓からの風景も採光も美しい宇都宮美術館エントランス 「杉浦非水の眼と手」展パンフレット 「杉浦非水の眼…
これは、複製絵画としての挿絵を単に文章を解説する絵ではなく、画家の一つの表現としての絵として認めていることといえる。藤島自身も、晶子の句の説明を越えた、文学と美術の共闘という視点に立った独自の解釈と表現を意識して描いているように思える。 藤…
鳳昌子『みだれ髪』には、「みだれ髪」という語が登場する句は、29、56,90,260の4首につかわれているだけ(【与謝野晶子『みだれ髪』の「みだれ髪」】岡山大学大学院文化科学研究科紀要第十六号)であり、夫でもある鉄幹の『紫』には、晶子を「乱れ髪の君…
三六判とは、四六判全紙を40折りか44折りにした大きさを基準にしており、ほぼ縦18cm×横9cm。縦横の比率は2対1の縦長長方形。縦約18.2cm×横約12.8cm(出版社によって多少異なる)の四六判に比べ小振りで、携帯して音読する、という当時の句集を読書するスタイ…
週刊朝日編『値段の風俗史』(朝日新聞社、昭和56年)によると、明治20年のもりそばが一銭だから、もりそば150杯〜250杯分とボール表紙本が等価ということになる。明治10年の汁粉は三銭。明治14年の上等酒(1.8リットル)は十一銭だ。格安感のある並製本の『…
NHK「美の壺」製作班編『文豪の装丁』(NHK出版、2008年) 本文中にも、ちょっと気になる内容がある。14ページの「『明治になって活字印刷の技術やパルプを使った用紙の製法が入ってきた。本のつくり自体も洋装のほうが馴染むということで、製本様式が一変し…
建物外観が写っている写真はこれ1枚しかありませんでしたので、見苦しい輩が映っていて申し訳ありません。 エントランスとでもいおうか、アケビの蔓が絡まった玄関です。 スウィーツもかわいくて、美味でした。 こんな画面が14匹のねずみにもあったような………
伊藤晴雨に関しては、福富太郎編『伊藤晴雨自画自伝』、斎藤夜居『伝記・伊藤晴雨』、 団鬼六『外道の群れ 責め絵師伊藤晴雨をめぐる官能絵巻』 (朝日ソノラマ、1996年)などを読んで興味が湧いてきたので、もう少し集めて見ようかという気になっている。絵…
ネットでは中々購入できない本もある。『もう一つの明治美術 明治美術会から太平洋画会』(もう一つの明治美術展実行委員会、2003年)もそんな一冊だ。静岡県立美術館、府中市美術館、長野県信濃美術館、岡山県立美術館が協力して制作した美術展の図録だが、…