2013-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「たけくらべ絵巻」「濹東綺譚」「縮図」など吉原、玉の井に

11月の講演12項目の中に、「たけくらべ絵巻」「濹東綺譚」「縮図」など吉原、玉の井など遊廓に関する内容や、「愛の勝利」など昭和初期の銀座に関する話があり、その方面の事に関しては大分深く興味を持ち資料も写真のように沢山集めた。 今では目を瞑ると新…

時代背景が昭和初期ということで読み始めた北村薫『街の灯』

時代背景が昭和初期ということで読み始めた北村薫『街の灯』(文春文庫、2006年、イラスト:謡口早苗、デザイン:大久保明子)だが読み始める前から、少々気になることがあった。 表紙に描かれた服部時計店(現和光ビル)のビルの左端が長すぎるように思える…

20年ぶりに忽然と月下美人が咲いた

「地上のあらゆる静物が寝静まった深夜の冷気のうちに、突如として葉の末端から花茎を延ばし、刻々に予想を破り絡みつく蛇ような蕚(がく)から抜けだし、素白の大輪の花弁を喘ぎ喘ぎ開き、深山の霧の凛冽たる香を放ち、さて一瞬の停止を絶頂として倐忽(しゅ…

「ARS GRAPH GINZA臨時増刊銀座」(アルス、昭和27年)を眺める

1952年の銀座を福田勝治の写真で特集を組んだ「ARS GRAPH GINZA臨時増刊銀座」(アルス、昭和27年)を眺めていたら、巻末の「銀座風物詩」の挿絵を宮田重雄、木村荘八、鈴木信太郎が描いていた。この挿絵がそれぞれどれもしびれるほどいい! が、キャプショ…

徳田秋聲『心の勝利』ビジュアル版を創る

桑原 甲子雄「東京下町1930」や今和次郎『新版大東京案内』、松崎天民『銀座』、「銀座」(アルス・グラフ臨時増刊)、「昭和六年を読む」(「彷書月刊/特集」、などの資料を揃え、徳田秋聲『心の勝利』(砂子屋書房、昭和15年3月5日)を読むための資料を…

新聞小説「縮図」が検閲を受け中断した真の理由

徳田秋声「縮図」が、なぜ検閲を受け新聞連載小説を中断しなければならなかったのか。なりゆきは下記の通りであろう。 白山で置屋を営む元芸者の小林政子をモデルに、芸妓の世界を描いていたため、太平洋戦争直前の時局柄に芸者の行状を臆面もなく扱うとは好…

徳田秋声『縮図』初版と第3版で挿絵を入れ替え?

内田巖:画、徳田秋声『縮図』(小山書店、昭和21年)初版本を持ってはいたが、古書市に第三版が100円で並んでいたので、安さに釣られてつい購入してしまった。 長編小説『縮図』は、秋声最晩年の1941年(昭和16年)6月28日から9月15日まで、都新聞に連載さ…

雷雨の中、紀伊半島縦断旅行に

雷が鳴る豪雨の朝8時、紀伊半島縦断旅行に出発。伊勢神宮に着いた時は朝の豪雨が嘘のような快晴。伊勢神宮外宮・内宮、と、広い神宮内の砂利道や階段を歩きまわり、おかげ横丁の赤福で一休み。 二日日は、瀞峡、熊野速玉大社、2年前の豪雨で崩れてしまった工…

鑑賞用として栽培してもよいのではないかオクラ

黄色の大きな花は、宵待ち草のように優しい感じがして鑑賞用として栽培してもよいのではないかと思うのだが、その多くは食用として畑で栽培されるオクラ。 生あるいはさっと茹でて小口切りにし、醤油、鰹節、味噌などをつけて食べたり、納豆に混ぜてダブルね…

コブシ(辛夷)の語源はこの写真!

早春に他の木々に先駆けて白い花を梢いっぱいに咲かせるコブシ(辛夷)。細長い花びらが10数枚あって垂れ下がるさまが、神前に供える玉串の「四手(しで)」に似ているので「四手辛夷(しでこぶし)」ともいう。この花の開花時期から農作業のタイミングを判…