2008-02-01から1ヶ月間の記事一覧

わかってしまえばナ〜ンだの、落款です。

解読できた分を紹介しましょう。これはやや難解のほうです。わかってしまえばナ〜ンダなんですがね。ここれら下記の落款を観ただけで分る人はかなりのツウだ。 答えは上から渡辺審也、川上四郎、名取春仙。春仙は1907(明治45)年には、東京朝日新聞社の嘱託…

誰か下記の二つの落款を解読できませんか? help me!

下記の2点は、残った名前からも推察できない例だ。当時の編集はいい加減で、必ずしもさし絵家名一覧が信用できるとは限らない。明らかにさし絵はあるが画家名の記述が抜けていたり、全くさし絵が登場しないさし絵家名が記されていたりする。全体が3章に別れ…

『修養全集4』(大日本雄弁会講談社、昭和4年)に登場するさし絵家にも難解な落款・署名があった。

この本には、登場するさし絵家59名が目次の後にまとめて記されているので、簡単に解読できるさし絵家の落款を先に手がければ、残った落款が誰のものかは簡単に推察できるに違いない、と思ったが、これがなかなかうまくいかない。

「寓話道話おとぎ話」(『修養全集4』大日本雄弁会講談社、昭和4年)にはイラストが満杯!

1冊の本にさし絵家が59人も登場している本をそんなにたくさんは見つける事はできないであろう。『修養全集4』には武井武雄、川上四郎、水島爾保布、中沢弘光、伊藤幾久造、名取春仙などなどの当時スター的な存在だったさし絵家たちを含めた59名が腕を競って…

誰が描いた絵なのかを判断するときには、さし絵の隅にかかれた落款(サイン)で判断する事が多い

しかし、この落款が意外に曲者で、よく似た落款が誤解を招きやすい。それもそのはず、名前が「ま行」で始まる人の場合はほとんどが「m」の文字を使う事が多いのだから。 そうではなくとも、よく似た落款はある。例えば有名どころでは、下に並べた落款のうち…

小枝のオブジェ「巨大楽器ホルンを鳴らそう!」

オブジェの製作にかかる時間が、回を追うごとにたくさんかかるようになってきてしまった。前回から始めた紙紐を使ったパーツ制作がとてつもなく時間がかかる。まだ慣れていないせいもあって何度もテストを繰り返しているということもあるが、一気呵成に作り…

山本武夫展

16日(土)目黒美術館で開催されている「山本武夫展 美人画と舞台美術」のレセプションに招待されて出席して来た。 山本武夫といってもご存知のない人が多いのではないかと思いますが、「おせん」などのさし絵で知られる小村雪岱の唯一のお弟子さんで挿繪や…

巨大ピアニカとホルン

今までのオブジェの中で、一番製作時間がかかった。紙紐を使ったのは初めての試みなので、何度も試作を繰り返した。ホルンという楽器を作ったはいいが、一体どうやって吹くのかわからなかった。演奏しているところを観た事がなかったのだ。 ネットで、演奏し…

どっこい、キネマ文字は新しいジャンルで芽を出していた

「ポパイ」が満員御礼になっているのが面白い。この数年後には敵国アメリカの映画として当然上映は禁止されていたものと思われる。映画のタイトルからは消えてしまったキネマ文字だが、どっこい婦人病の治療薬の広告キャッチフレーズ「女性美の泉郷」に取り…

昭和13年10月の朝日新聞広告欄にはキネマ文字はほとんどなかった

昭和13年は国家総動員法が公布された年であり、物価統制品を物資不足につけ込んで高い価格で勝手に売買する「ヤミ行為」が行われるようになったのも物品販売価格取り締まり規則が公布されたこの年からだ。昭和の初めには新聞の第一面全面を飾った映画の広告…

知らなかった装丁家・伊藤熹朔

6月発行予定の「図書設計」72号の編集に取り掛かり、巻頭特集は町田市立国際版画美術館の学芸員・滝沢恭司さんに執筆してもらうことになった。依頼の了承を確認するための電話で、「伊藤熹朔の装丁について書こうとおもっています。」とのことでしたが、私は…

キネマ文字の華やかさとは裏腹に貧しい楽士もいた?

宮沢賢治は『セロ弾きのゴーシュ』を未完のまま遺して昭和8年に没した。『セロ弾きのゴーシュ』の出だしのくだりには、「ゴーシュは町の活動写真館でセロを弾くかかりでした。けれどもあんまりじょうずでないという評判でした。」とあり、弁士とともに映画の…

力強くあでやかな香華を放つキネマ文字は華やかな時代の象徴?08.2.6

久しぶりにキネマ文字を見つけた。それもドハデな新聞全面広告だ。昭和2年4月1日付けの東京朝日新聞、金曜日の夕刊の第三面に掲載されてたもの。色々な映画館が集まっての合同広告だが、さすが、映画の第一次黄金時代といわれるだけあって規模がでかい。今で…

鬼は外〜!

このところ、ずっと、頭が執筆モードになっていて、オブジェや水彩画などのような手を動かす創作活動が手に付かなくなっていました。 それでも途中まで作った「鬼は外〜!」だけは、何とか節分までに完成させなければ、と思いやっとの思いで完成させ、久しぶ…