2014-01-01から1ヶ月間の記事一覧

300円均一で宮本三郎:挿絵多数掲載『お龍妖艶記』購入

仕事の打ち合わせに行く途中、新宿サブナードの古本300円均一で、元の古書価が1000円だった宮本三郎:画、三角寛『お龍妖艶記』(「日の出」新年号付録、昭和12年1月、写真左)や中沢弘光:装丁、与謝野寛『采花集』(金尾文淵堂、昭和19年1月、写真右)など…

杉浦非水装丁、菊池幽芳『百合子』は2種の装丁で発行

杉浦非水装丁本の架蔵リストをつくっていたら、思いがけないおもしろい本を見つけた。画像は2点とも杉浦非水:装丁、菊池幽芳『百合子』(金尾文淵堂、大正2年10月)で、同じ本の色違いだ。最近はこのような1点の書物を数種類の装丁で発売する企画を見かける…

画面の隅々まで緊張感あふれる伊藤彦造:画「天平童子」

挿絵画家・田代光の話で続けようと思っていたが、伊藤彦造の挿絵が出てきたついでにもう一点紹介しよう。鍔迫り合いではすっかりけなしてしまった伊藤彦造34歳の時の作品、吉川英治「天平童子」(『少年倶楽部』昭和12〜14年)だが、画面の隅々まで緊張感あ…

挿絵画家はカラーの絵が苦手?

『カラー版国民の文学 松本清張「火の縄」「無宿人別帳」』(河出書房、昭和42年)には田代光の挿絵が16点挿入されている。うち8点がカラー挿絵だが、なぜかスミ1色の挿絵の方が良いように思える。 新聞小説や雑誌の挿絵の多くはスミ1色で描くことが多く、カ…

吉川英治「萬花地獄」で挿絵画家・田代光vs伊藤彦造

田代光:画、吉川英治「萬花地獄」(『吉川英治全集3』講談社、昭和43年)写真左、を見ていたら、雑誌に掲載された時の挿絵は誰が描いていたのか気になり調べたら、書庫から写真右の伊藤彦造:画、吉川英治「萬花地獄」(「キング」昭和3年11月号)が出て来…

『水彩画で描く街角 東京慕情』を衝動買い

透明水彩絵具を使った水彩画は、浅井忠のようにさらっと仕上げるものと思っている人が多いのではないかと思うが、私は、影の部分はしっかり暗く、こってりと濃厚な水彩画が好きで、小林征治『水彩画で描く街角 東京慕情』(日貿出版社、2000年)を手に取った…

挿絵がいっぱい少年倶楽部文庫が400円

古書市に行けば手ぶらで帰ってくることはない、特に欲しいという本がなくとも何か買わないと、釣に行って坊主(1匹も釣れない)で帰るような気分になる。今回は昭和50年に講談社から発行された少年倶楽部文庫、左から江戸川乱歩「怪人二十面相」、山中峯太郎…

“悪人画家”田代光が「白い巨塔」の挿絵を担当

山崎豊子「白い巨塔」(「サンデー毎日」)の挿絵画家を選考するために「集められた資料が二十数点、そのなかから、一考二考三考と選考して、最後の残ったのが、宮本三郎さんと私のふたりだった。…実はそにとき、私は『週刊朝日』で石川達三さんの『傷だらけ…

挿絵画家になるために「書」を学んだ田代光

田代光は、挿絵画家になるために「書」を学んだという。その成果なのか「鬼が来た」の題字も田代が書いたようだ。筆で描く挿絵の線を研究するために勉強したので、題字はその副産物であろうが「鬼が来た」の題字(画像右「週刊文春」より)にもどこか棟方志…

武井武雄:画『海の人形』、竹久夢二著『露臺薄暮』に一目ぼれ

昨日、「粋美挿画」3号の校正戻しを受け取りに、新宿まで出かけたら、サブナードの古書市「古本浪漫洲」に出くわし、つい30分ほど油を売って衝動買い。特に興味があるわけでもないのだが、手に取った瞬間にひとめぼれ「胸キュン」(ふるいな〜!なんて言わな…

立体感や陰影を捨てた田代光の挿絵、松本清張「黒い画集」

これも田代光の挿絵、松本清張「黒い画集」(「週刊朝日」、昭和58年)です。大胆な輪郭線だけのさしえだが、ミステリーにはそれまでのデッサン風の書き込む画風では描ききれないものがあり、その不思議さや不安さなどの謎めいたものを表現するために考え出…

田代光:画、長部日出雄「鬼が来た 棟方志功伝」掲載の「週刊文春」

田代光:画、長部日出雄「鬼が来た 棟方志功伝」が掲載されている「週刊文春」(昭和53年)が3冊届いた。画像はその内の1カットで、「カリガリ博士」の映画と国画会展に出品された志功の「門舞十六男女神人」の関連性について書かれた場面の挿絵だ。 田代光…

杉浦非水:装丁、『日曜画報』(博文館、明治44年)が3冊届いた

杉浦非水:装丁、『日曜画報』(博文館、明治44年)が3冊届いた。 このころの非水は明治38年に中央新聞社に入社し、中央新聞の日曜付録「ホーム」や、中央新聞社在籍のまま明治41年に三越呉服店夜間勤務嘱託を兼任し「三越」「三越タイムス」の図案の仕事を…

林唯一が描く『郷土の風俗』の女性がいい

来年発行予定の「粋美挿画」4号に、日本出版美術協会の物故会員の評伝を書くのに、田代光、林唯一、志村立美の中から一人を選ぼうとしているのだが、いずれもいい絵を描いており、作品の優劣からは選べないので、資料を集めやすい順に書こうと思っている。 …

田代光:画「鬼が来た」(「文藝春秋」連載)の挿絵がいい

ヴェニス・ビエンナーレでグランプリを受賞した棟方志功の評伝、田代光:挿絵、長部日出雄「鬼が来た」(「週間文春」昭和52-54年連載)の挿絵がいい! カリカリと彫る音とともに木版の削りかすが飛び出し、志功の声がきこえてきそうだ。 田代光:挿絵、長部…

田代光:挿絵「四千万歩の男」掲載の「週刊現代」が届く

田代光:挿絵、井上ひさし「四千万歩の男」が連載されている昭和53年発行の「週刊現代」が数冊届いた。「私は挿絵の中に文学と同じように人間を求めてきた──挿絵とは人生の縮図なり──というのが私の挿絵に対する全部である。」(田代光『画集 白と黒』東京書…

田代光の画才に眼をとめた多田北烏

田代光が13歳の頃に、田代家に出入りしていて、光の画才に眼をとめ、父親に絵描きにさせるように勧めたというのが、キリンビールのポスターや「幼年倶楽部」表紙(講談社)等で知られる多田北烏(1889(明治22)〜1948(昭和23)年)。その多田北烏の作品2点。 写…

田代光の連載小説の初挿絵、野村愛正「光りを行く」

本棚を漁ってみたら、田代光の初めての連載小説の挿絵、野村愛正「光りを行く」を「キング」(昭和8年10月号)にみつけた。 田代は「百万部の大雑誌の連載を貰ったのであるから鬼の首を取ったような気がした。その時の母親の喜びようといったらなかった。」…

小出 楢重:画、谷崎潤一郎『蓼喰う虫』全挿絵83点

今年の制作活動は、小出 楢重(1887〔明治20〕- 1931〔昭和6〕年):画、谷崎潤一郎『蓼喰う虫』(「大阪毎日新聞」「東京日日新聞」1928年12月4日〜1929年6月19日)の全挿絵83点のスキャンから初めた。さまざまなスタイルの挿絵が挿入されていますが、中で…