2011-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「やがて時代そのものが、戦時色に染められる。戦時下にあっては、戦時文化統制ともなる。富田千秋もまた馬にまたがった軍人の雄姿を描くなど戦争物をてがけている。

昭和17年ごろから、雑誌の廃刊や合併もあいつぎだした。紙質も悪くなれば、ページ数も減らされるあんばい。だから、さし絵画家の出番すくなくなる。仕事の場は、せばめられてゆく。ところが"紙芝居"の道には、そうした波をもろにかぶることはなかったのだっ…

日本出版美術家連盟に所属していた挿絵画家たちの略歴を調べ始めたが、これが思いの外にむずかしく難儀している。生没年さえ分からない場合が多い。画集やエッセイ集などの著書は生前発行される事がほとんどなので、没年は分からない。挿絵名作集などに掲載されているのはいつも同じ一握りの画家ばかりで、かなり活躍していた挿絵画家でも、ネットで検索で何もヒットしてこないことがある。

今回は富田千秋について調べてみたが、グーグルで検索してヒットしたのは富田千秋『秘密画集』(イースト・プレス、1996年12月)という書物だけだったので早速購入してみた。

富田千秋『秘密画集』(イースト・プレス、1996年12月)、装丁・表紙絵彩色:渋川育由 これがなかなかよく編集された優れもので、ジャケットの袖に、「富田千秋のこと」として略歴が掲載されていたので引用させてもらうおう。 「1901〜1967年。香川県生まれ…

7月17日搬入の東京展に出品する作品を制作する下準備のために、動物図鑑などの資料を集め眺めている間に、強力な衝撃を受けた絵に出会った。石倉欣二:画、『絵ばなし図鑑 水のいきもの』(主婦と生活社、昭和45年5月)がその絵だ。図鑑といえども決して写真のように細密に描かれた絵ではなく、画家の意向をも組んで描き込んだ表現力が勝って、いわばタブローとでもいうべき作品に仕上がっているような好印象を受けた。

石倉欣二:画、『絵ばなし図鑑 水のいきもの』(主婦と生活社、1970年5月) 石倉欣二:画、『絵ばなし図鑑 水のいきもの』(主婦と生活社、1970年5月) その後も ●石倉欣二:絵、高橋健『雪にきえたキタキツネ』(小峰書店、1983年) ●絵と文:石倉欣二『人…

トウモロコシを描く

3ヶ月ほど水彩画を描けなかったので、久しぶりに筆を執った感じだ。まだ細部を描くときに指先が震えるので、さっと描くというより、ポツポツと筆を置いていく感じで描いた。

7月3日搬入の日本出版美術家連盟展の搬入日が迫ってきた。そろそろ追い込みにかからないと……。間に合わなくなってしまいそうで不安がよぎり始める。

今日は朝5時に起きて、雨の中、近所の公園で額縁の塗装をした。その後、出品作品の制作に取り掛かる。額縁を含めたサイズは左右60cmと限定されているので、できるだけ大きな絵を出品する為には、額縁の幅を狭くするしかないので、仮縁を購入して塗装をやり直…

「粋美挿画」3号の「すばらしいJPALの先輩たち」に採り上げる人選をしているが、これがなかなか難しい。出来れば著作権が切れていて知名度が高い先輩を紹介したいのだが、挿絵画家はみんな長生きで、伊藤晴雨、清水三重三、細木原青起、茂田井武、名取春仙らが候補としてあげられる。

ちょっと地味な感じがするので、3号には、 鴨下晁湖(1890-1967) 林 唯一(1895-1972) 梁川剛一(1902-1986)でいこうと思っている。 4号には、 名取春仙(1886-1960) 松野一夫(1895-1973) 志村立美(1907-1980) といった顔ぶれでどうだろう。 3号では…

某出版社殻の依頼で、久しぶりにオブジェを使った装丁を提案した。

火曜日に提出した装丁案のうち、このオブジェを使った装丁に決定したとの連絡がたったいま入った。この本の為に一手間かけて作ったオブジェなので、この装丁が決まらないとオリジナルなモノを作るのが大きなリスクになってしまい、既存のデータなどを使って…

7月3日搬入の日本出版美術家連盟展に出品する作品の制作に取り掛かる。前年同様、切手を貼り込んだコラージュという手法を使ってみようと、昨年から集めていた沢山の切手を洗面器に入れ、裏面に附いている封筒の切れ端をはがす作業に取り掛かった。1時間もすると面白いようにきれいに分離してはがれた。

昨年の出品作品 それをアクリル板に裏返しにして貼り付け、一晩乾かす。翌朝、乾燥した切手をはがそうとしたがはがれない。洗面器の水が少なかったのか、切手の表面まで糊がついてしまったようだ。もう一度水に戻し、はがし、よく水洗いして、再度アクリル板…

プロジェクターBenQが届いた。ネットで購入したのだが、韓国から輸送途中で商品が無くなってしまったということで返金されたり、プロジェクターBenQランプを間違って購入してしまい、ムラウチドットコムでは返品は認めないというので、2万5千円もするランプを泣く泣く購入せざるを得なかった。その後もsold outなどもあって、注文を始めてから1ヶ月半以上経って、やっと入手することが出来た。

いざ使い始めると日本の商品のように丁寧な取説がなく、立ち上げるのも困難だった。先ずは、青色のアナログコードがMacBook Proにはつなげないので、吉祥寺のヨドバシに行って変換器を購入してきた。やっとつないだら今度はなかなかパソコンの画面がプロジェ…