【♪庭のサンシュユの木〜♪『ひえつき節』ではよく耳にしましたが、初めて花を見たのは数年前でした‼︎】…市内の植物探索(31)
訳あって2週間も家にこもり、ひさしぶりに散歩に出かけたら、以前の風景とは全く変わって、あちこちに春を知らせる花が満開になっていました。サンシュユもその一つです。
サンシュユは樹高5~15m位になり、葉が開くより先に開花するため、株全体が鮮やかな黄色に包まる早春を代表する花木のひとつです。花は黄色い小花が30個ほど集まり、直径2~3cmほどの小さな花房(散形花序)をつくって開花します。各花には4本の雄しべがあり、これらが花序の輪郭をぼかし、花序全体が輝いているように見えます。
日本へ渡来したのは享保7年(1722年)のことで、享保の改革の一環として薬用目的に中国から輸入され、小石川御薬園(現小石川植物園)に植栽されたものが後に広まりまた。東京の小石川植物園には、渡来当時の株と、思われるものがまだ健在で、花を咲かせているそうです。
「さんしゅゆ」は中国名「山茱萸」の音読み。”茱萸”はグミのことで、秋にはグミのような実がなり、赤く熟し、食べられるようです。鮮やかな黄色の花が咲くことから、「春黄金花(はるこがねばな)」の異名を持っています。
中国では古来、サンシュユの実を一日に2~3個ずつ食べれば、不老や強壮の効果があるとされています。
・西東京市緑町3丁目で2023.3.5に撮影