2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧

『大東京繁昌記下町編』の挿絵が素晴らしい!

『大東京繁昌記 下町編』(平凡社、1988年)が素晴らしい。芥川龍之介、泉鏡花、北原白秋、吉井勇、久保田万太郎、田山花袋、岸田劉生と、執筆陣も豪華だが、挿絵画家も小穴隆一、鏑木清方、山本鼎、木村荘八、小村雪岱、堀進二、岸田劉生と負けてはいない。…

山椒の黄色は義経風?

日本では、紅葉狩りといって紅葉を見物する行楽に出かける人が多い。奥入瀬(青森県)や日光(栃木県)、京都の社寺などが有名で紅葉の名所と言われる箇所はさぞかし行楽客であふれていることだろう。 私は誰一人いない紅葉の名所でもない近所のお寺・東禅寺…

柴田錬三郎賞は東野圭吾『夢幻花』だが…

一昨日、帝国ホテルで「柴田錬三郎賞」など集英社出版四賞の授賞式が行われ、私も文芸評論家の細谷正充氏に随行させていただいた。柴田錬三郎賞は東野圭吾『夢幻花』(PHP研究所)だ。が、パーティで知らずにRESERVE席に座り、フルコースで食事をしてしまっ…

「挿絵WEB美術館」(日本出版美術家連盟)の設立準備

「挿絵WEB美術館」(日本出版美術家連盟)の設立準備を始めた。とりあえずは「挿絵100年史」というテーマに取り組んでてみようと、ここ数日挿絵のスキャンニングに追われている。10,000点ほど集まれば開館してもいいのかな、なんて思っている。写真は、蒐集…

カエデのプロペラ

♪赤やきいろ〜のカエデやツタは〜♪と、カエデというと紅葉ばかりが思い起こされるが、カエデの種子は、さらにお気に入りだ。 翼のある実(翼果)が二つ互いに種子があるほうに向かい合う姿でついている。落下するときはヘリコプターのようにくるくると回転し…

金沢・徳田秋声記念館で講演会

一昨日、朝6時30分の電車で金沢に発ち、14時からの講演会に行ってきた。観客は予定した人数を超え、講演も予定の2時間をはるかにオーバーして盛況だった。来年の講演会の依頼も受けたが、同じネタでは出来ないので新ネタを探さなければという宿題を大きなお…

「たけくらべ絵巻」の「紅入友禅」とは?

金沢・徳田秋声記念館での講演会「挿絵画家・木村荘八」が明日9日に迫った。講演会用に作った43枚の画像から「たけくらべ絵巻」の一部を紹介しよう。 美登利と信如に恋心がうまれ、切れた鼻緒をすげ変える為の「紅入友禅」の切れ端を直接手渡せず、格子戸か…

トケイソウは『江戸の動植物図』にも掲載されていた

うわ〜っ!なにこの幾何学的なおもしろい形の花は、もしかしてよく出来た造花ではないのかな? などとおもいながら撮影した。となり町の小さな商店街を散歩していて、窓辺に咲いているのを生まれて初めて見て、感動した。 調べてみたら、なんと江戸時代の図…

伊藤左千夫『野菊の墓』爽やかな恋と切ない結末が私の野菊のイメージ

野菊は、野生の植物で秋に咲き菊に見えるものの総称で、特定の花をさしているわけではない。最も身近に見られる野菊の代表はヨメナであるが、近似種と区別するのは簡単ではなく、一般には複数種が混同されている。野菊としては最もそれらしいのがノコンギク…