2014-01-24 挿絵画家はカラーの絵が苦手? 『カラー版国民の文学 松本清張「火の縄」「無宿人別帳」』(河出書房、昭和42年)には田代光の挿絵が16点挿入されている。うち8点がカラー挿絵だが、なぜかスミ1色の挿絵の方が良いように思える。 新聞小説や雑誌の挿絵の多くはスミ1色で描くことが多く、カラーで描くのは案外得意ではないのではないか? 色を使うと挿絵ではなく、絵画になってしまうのか? 躍動感が薄れてくるようだ。とはいうものの田代は二科会や一水会の画家でもあったわけだから、そんなこといったら失礼か。