田代光:画「鬼が来た」(「文藝春秋」連載)の挿絵がいい

ヴェニスビエンナーレでグランプリを受賞した棟方志功の評伝、田代光:挿絵、長部日出雄「鬼が来た」(「週間文春」昭和52-54年連載)の挿絵がいい! カリカリと彫る音とともに木版の削りかすが飛び出し、志功の声がきこえてきそうだ。

田代光:挿絵、長部日出雄「鬼が来た」(「週間文春」昭和52-54年連載)


この作品も単行本発行時には挿絵が掲載されなかったので、当時の「週刊文春」を探しながら挿絵を集めることになる。ネットで数冊見つけたので早速注文した。「鬼が来た」は『田代光画集 白と黒』が刊行されて後に書かれたため、画集にも載っていない。来年発行予定の「粋美挿画」4号で田代光を取り上げてみようかと思っているのだが、こうして1点づつ時間をかけて探していかないと、10ページほどの評伝でさえも書くことは出来ないのだが、読者や日本出版美術家連盟の会員には、この大変さがわかんね〜だろうな!田代の資料が集まらないことも考えて、同時に林唯一の評伝を書くことを想定して資料を集めている。