昨日掲載した装丁:関野準一郎、羽仁五郎・羽仁進『父が息子に語る歴史講談』(文藝春秋、1983年)を衝動買いさせた動機は、恩地孝四郎の作品「氷島の著者〈萩原朔太郎)」を彷彿させた事だ。

細密さや力強さは恩地の作品のほうがいい。何せ気迫がこもっている。


恩地孝四郎の作品「氷島の著者(萩原朔太郎)」1943年



装丁:関野準一郎、羽仁五郎・羽仁進『父が息子に語る歴史講談』(文藝春秋、1983年)


似ているのもそのはず。関野は恩地に師事していた事があるからだ。趣味というものは、えてしてこのようなきっかけからのめり込み始めるものなのです。関野装丁本に急接近です。


関野準一郎(せきの じゅんいちろう)大正3年青森市に生まれる。昭和10年…帝展に「埠頭」入選。昭和13年…日本版画協会会員。昭和14年頃…上京し恩地孝四郎に師事する。昭和63年…肺癌のため享年74歳で死去。