新たに、同時に複数冊読みはじめるのは、山田勝『世紀末の群像』(大洋社、昭和62年)、佐渡谷重信『漱石と世紀末芸術』(美術公論社、昭和57年)、芳賀徹『みだれ髪の系譜』(美術公論社、昭和56年)、スタンリー・ワイントラウブ『ビアズリー』(美術出版社、1969年)の4冊。ウチ2冊は再読。



佐渡谷重信『漱石と世紀末芸術』(美術公論社、昭和57年)
芳賀徹『みだれ髪の系譜』(美術公論社、昭和56年)



山田勝『世紀末の群像』(大洋社、昭和62年)、猫の絵が『漱石と世紀末芸術』と同じだ。製作費をけちってイージーにT・スタンランのポスター「キャバレー・シャ・ノワール」(1896年)をそのまま使うから、このような恥ずかしいことが起きてしまう。
スタンリー・ワイントラウブ『ビアズリー』(美術出版社、1969年)


内容が、前回に続いて、世紀末の芸術つながりで、頭の中はほとんど、世紀末芸術とアール・ヌーボー一色に染まっている。この他にも本棚から出してきた世紀末芸術とアール・ヌーボーをキーワードとする本が積ん読状態で出番を待っている。


みだれ髪については、藤島武二の絵に見る横顔に注目して集めている。このたくさんの横顔の絵が「みだれ髪」の装丁にどのようにつながっているか、そしてなぜ横顔にこだわるのか、横顔を描きはじめるきっかけはなんだったのかが解き明かされると面白いのではないかと思っている。




藤島武二:画「蝶」



藤島武二:画「芳恵」部分



藤島武二:画『譩剪眉』部分



藤島武二:画『幸ある朝』部分