花があまり目立たないため、市内ではまだ4カ所でしか確認していませんが、散歩しているとどこからともなくバナナのアイスクリームのような甘い爽やかな香りがしてくるので、どこから匂ってくるのかな、と辺りを見回して発見しました。花の寿命は短く1~2日で散りますが、次から次へ開花するので、10日前後は楽しめます。
中国南部(福建省及び広東省)を原産とするモクレン科の樹高4mくらいの常緑性の花木です。日本へ渡来したのは江戸時代中期~明治初期で、暖地の庭園や神社などに多く植栽されています。園芸品種であるポートワインは木に咲く花としては有数の芳香があり、庭木としての人気が高い。オガタマノキほど大きくならず管理しやすいことや、枝葉が密で花付きも良いことなどから、次第に一般家庭でも植栽されるようになりました。
オガタマは、神様に供える木であることから霊を招くと言う意味の「おきたま(招霊)」が訛ったもので、中国原産の植物のため「唐(から)」から来たオガタマノキという意味で、カラタネオガタマと命名されたそうです。カラタネオガタマはトウオガタマとも呼ばれます。また、カラタネオガタマの花の香りはバナナに似ていることから「バナナツリー(バナナの木)」とも呼ばれています。