自慢じゃないけど、「本の装い」に記載されていない忠弥装丁本をお見せします!


今回、掲載した2点はともに装画はかなりいい絵だが、造本は並製本の粗末な作りの本だ。


鹿島孝二『理想の新婚』(大都書房、昭和18年7月)
和服姿の新妻がご主人のスーツの手入れをしているのか、洋服ブラシを持っているのがおもしろい。


 


・岩崎栄『萬歳(チャイヨウ)』(泉書房、昭和19年5月)、表紙と扉。
異国情緒あふれる建物は、上海などを旅したときのスケッチを元にして描いたのだろうか、表表紙から裏表紙まで連なる装画といい、扉にまで情熱を込めた装画を提供しており、この装丁への入れ込みようが伺えて嬉しい本だ。




なかなかコレクションがすすまなかった高橋忠弥装丁本をここまで精力的に集めてくれ基本的なデータをつくってくれた「本の装い」に感謝しつつ、今後、『本の装い』(岩手県立博物館、平成11年)の書肆データをもとに、高橋忠弥の装丁書肆一覧をさらに充実していこうとおもっている。