『堂昌一挿絵画集』に記載されている「作者略歴」は下記の通りだが、1974年、岩田専太郎の後を引継ぐ以前の作品については触れていない。1944年から1974年の空白となっている埋めて見ようと思う。(*印は筆者が加筆)

 1926年 東京に生まれる
*1933年 7歳の時、父が他界、母と共に姉の婚家へ引き取られる
 1941年 本郷絵画研究所に学ぶ
 1944年 大東亜戦争美術展、聖戦美術展出品、陸軍美術協会会員
*1948年 西銀座に喫茶「ねすぱ」を開店、編集者が店に集まるようになり彼らに頼まれるまま少しづつ雑誌のカット等を描くようになる
*1972年 笹沢佐保「日暮妖之介」(「週刊小説」)
*1973年 笹沢佐保潮来の伊太郎」(「週刊読売」)
 1974年 岩田専太郎氏死去により「週刊文春」連載中の松本清張作「西海道談綺」、「小説現代」連載中「木枯し紋次郎」、山岡壮八「徳川家光」の挿絵を引継ぎ、これが挿絵画家として大きく飛躍する切っ掛けになる     
*1975年 笹沢佐保木枯し紋次郎」(「小説現代
*1977年 多岐川恭「用心棒」(「週刊新潮」)
*1979年 五味康祐「吹上奉行参上」(「週刊新潮」)
*1979年 田村泰次郎「昨日の花々」(「泰流社」)
*1983年 豊田行一「青い太陽」(「地上」)
 1984年〜86年 森村誠一作「忠臣蔵週刊朝日
*1985年 笹沢佐保「狂乱春の夜の夢」(「週刊読売」)
*1986年 笹沢佐保「今朝もまた夢」(「報知新聞」)
 1989年 三友社「生きよ義経
 1989年 多岐川恭作「春色天保政談」
*1989年 平岩弓枝千姫様」(「野性時代」)
*1990年 森村誠一新撰組」(「週刊朝日」)
 1991年 杉本苑子「汚名」毎日新聞夕刊
*1992年 森村誠一太平記」(「野性時代」)
*1992年 第1回日本文芸家クラブ大賞絵画部門
*1995年〜97年 杉本苑子「風の群像」(日本経済新聞
*1998年〜99年 池宮彰一郎「本能寺」(毎日新聞
*1999年〜00年 森村誠一「人間の剣 江戸編」(週刊読売



堂昌一:画、「懸賞入選」カット(「家の光」昭和34年8月号)。堂の言うカットには、このような絵も含まれるのだろうか。挿絵なのかカットなのか微妙だ。



堂昌一:画、南達彦「マネキン地蔵」(「読切倶楽部」三世社、昭和31年12月号)



堂昌一:画、山村正夫「遥かなる死の匂い」(「大衆小説」双葉社、昭和40年6月号)



堂昌一:画、山村正夫「遥かなる死の匂い」(「大衆小説」双葉社、昭和40年6月号)



堂昌一:画、山村正夫「遥かなる死の匂い」(「大衆小説」双葉社、昭和40年6月号)