ネット古書店で購入した吉行淳之介『裸の匂い』(株式会社ベストセラーズ、昭和47年)がとどいた。この本には岩田専太郎が描いた挿絵が1頁大で18点も掲載されている。専太郎71歳の時に描いたものだ。


さすがの専太郎も最盛期の絵と比べると、どことなく勢いがなくなっているように思える。構図に大胆さがなくなってきたことや、人物の動きやモチーフの配置など、気力が感じられない。線が細く繊細になった戸も見えるが、勢いがなくなったとも見ることができる。50年間も描き続けているとこの程度の絵は惰性で描けてしまう。若い頃は川口松太郎がいつも叱咤激励してくれて、専太郎は素直に松太郎の意見を聞き入れていたが、大御所になるとそれもしてくれなくなってしまったのだろう。



岩田専太郎:画、吉行淳之介『裸の匂い』(株式会社ベストセラーズ、昭和47年)



岩田専太郎:画、吉行淳之介『裸の匂い』(株式会社ベストセラーズ、昭和47年)



岩田専太郎:画、吉行淳之介『裸の匂い』(株式会社ベストセラーズ、昭和47年)



岩田専太郎:画、吉行淳之介『裸の匂い』(株式会社ベストセラーズ、昭和47年)



岩田専太郎:画、吉行淳之介『裸の匂い』(株式会社ベストセラーズ、昭和47年)



岩田専太郎:画、吉行淳之介『裸の匂い』(株式会社ベストセラーズ、昭和47年)



岩田専太郎:画、吉行淳之介『裸の匂い』(株式会社ベストセラーズ、昭和47年)



岩田専太郎:画、吉行淳之介『裸の匂い』(株式会社ベストセラーズ、昭和47年)



岩田専太郎:画、吉行淳之介『裸の匂い』』(株式会社ベストセラーズ、昭和47年)

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