2010-08-19から1日間の記事一覧

ネット古書店で購入した吉行淳之介『裸の匂い』(株式会社ベストセラーズ、昭和47年)がとどいた。この本には岩田専太郎が描いた挿絵が1頁大で18点も掲載されている。専太郎71歳の時に描いたものだ。

さすがの専太郎も最盛期の絵と比べると、どことなく勢いがなくなっているように思える。構図に大胆さがなくなってきたことや、人物の動きやモチーフの配置など、気力が感じられない。線が細く繊細になった戸も見えるが、勢いがなくなったとも見ることができ…