明日11月26日は東京造形大学でのゲスト講演を2コマ(3時間)やってきます。内容は、「装丁は総合芸術」というテーマで、斎藤昌三の下手本の話や芥川龍之介の限定本『地獄変』など10冊ほどの特異な装丁本に関する蘊蓄を講義、そして、2コマ目では、文庫本の表紙をはぎ取り、布装上製本へとリニューアルさせ、この世に1点だけしかないオブジェとしての装丁へとメタモルフォーゼするのを実演する。


この準備に1ヶ月もかかってしまった。製本実演のリハーサルを繰り返し、資材や道具を揃え、更に料理の番組のように、時間を省略するためにノリが乾く時間を待っていられないので、途中途中の完成品を見せ、
その続きを作業するようにすると、いくつもの途中の工程の本を作らなければならないからだ。


もう一コマ分。レジュメを作りながら本棚の奥から本を探し、90分の講演を組み立てていくのにも時間がかかってしまった。大学の先生はみんなこんなに大変な毎日を過ごしているのだろうか。