さらにもう1冊、『修養全集 日本の誇り』(大日本雄弁会、昭和4年)。四六判背革上製本、函入り、総ページ数806Pという大部の本だ。魅力はその厚みではなく、たくさんの挿絵が挿入されており、24名の挿絵画家達が、腕を競っていることだ。



挿絵:飛田周山



挿絵:尾竹国観


挿絵は書き下ろしではなく、雑誌に一度掲載したものを再利用していると思われるが、嶺田弘、中沢弘光、斉藤五百枝、井川洗崖、小寺謙吉、吉邨二郎、樺島勝一、尾竹国観などなど、カットといえどもそうそうたるメンバーが描いている。「挿絵家たちの落款」集めをやっている私にはうってつけのうれしい本だ。この『修養全集』全12巻はさし絵がたくさん入っている巻が多いので、挿絵が好きな人にはお勧めの本だ。これも200円です。



挿絵:田村彩天



松田青雲



挿絵:米内北斗