絵と落款を同時に見たいのではないか?との、福田外交予算並にやさしい思いやり掲載だ!


絵がちょっと小さいかもしれませんが、大きくするとたくさん掲載できず、小さくすると絵が見づらい、という。大きくするべきか、小さく掲載するべきか、思いは千路に乱れる。とりあえず本日は「小学生全集」全88巻(興文社、文藝春秋社、昭和2年〜)から収集した30人分の落款と、30点の挿絵を公開します。


上記の6人の絵は「小学生全集」の表紙だが、超有名人ばかりなので、誰の落款なのかは説明の必要なし、でもいいかな?
ま、一応、一番上左から、山六郎、竹久夢二武井武雄前川千帆村山知義、加藤まさを



この挿絵家は、まあまあ有名なので、半分判れば上等ですね。
左上から、明石精一、秋草弥三郎。秋草の落款は特徴あって記憶に残るが、どうしてこんな形になるのかが判らず、何度見てもこのサインから名前にたどり着かないことが多い。二段目は以前このブログでも説明したように、浅野薫と浅野碌耳は同一人物だ。三段目は石井滴水と石井朋昌。



このブロックでは一番下左の時代劇と色っぽい女性を得意とする岩田専太郎が何といってもダントツに有名だ。川口松太郎「新吾二十番勝負」「しぐれ茶屋おりく」、 富田常雄「源平太平記」「江戸無情」、子母澤寛「からす組」、松本清張「かげろう絵図」、舟橋聖一「お七花体」、司馬遼太郎竜馬がゆく」「功名が辻」「峠」、村上元三岩崎彌太郎」、柴田錬三郎「われら九人の餓鬼」「貧乏同心御用帳」、山田風太郎「妖説太閤記」、大佛次郎赤穂浪士」、笹沢左保長谷川伸「股旅シリーズ」などなどたくさんの小説挿絵を描いている。
上左から順に、伊十川孚、伊藤孝、一木紝、今村乃ぶを、岩岡とも枝、岩田専太郎



このブロックでは、一番下右の岡本帰一がスター的存在だ。1919(大正8)年 、童話童謡雑誌『金の船』(後に『金の星』)を創刊するにあたって、斎藤佐次郎は表紙絵を岡本に依頼する。1924(大正13)年、『金の星』を退き、震災後に大阪で創刊された『コドモアサヒ』に描くようになる。1927(昭和2)年、武井武雄初山滋、清水良雄、川上四郎、深沢省三、村山知義らと日本童画家協会を結成するなど、主に童画家として活躍した。
左上から、海野精光、江森盛八郎、小笠原寛三、太田義一、大橋月皎、岡本帰一



このブロックでは、1923年(大正12年)に童謡「月の沙漠」を発表した加藤まさをと、「少年倶楽部」「航空少年」など活躍し特に船の絵で知られる樺島勝一が有名。
左上から、岡田なみぢ、加藤まさを、樺島勝一、川上ちさと、清原重以知、呉羽麓郎


好きな挿絵家を一人くらい見つけることが出来ましたか? その落款だけでもがっつり覚えておいてください。
明日も30人くらい紹介します。