一幅の版画作品である 

バックの濃い色のところにもうっすらと模様が入っている。このうすい模様と真ん中の白、青、黄土の色が作り出すコントラストが、強烈なインパクトを生み出している。私としては、強い部分が真ん中に集中してムーブマンに欠けるように思え、ちょっと気に入らないが、さすがは版画家恩地ならではのアイディアで、一幅の版画作品を眺めるような味わいがある。