『書物展望』

 
本の雑誌としてはその後これを超えるもののない雑誌『書物展望』は、一九三一(昭和六)年七月に創刊された。当初、岩本柯青(和三郎)、庄司浅水柳田泉らとの同人制で発足したが、やがて岩本、齋藤のふたりで発行元の書物展望社を経営するようになり、ついには齋藤独力で維持され、戦争末期の一九四四(昭和十九)年までつづけられた。」というのが、齋藤の書物とのつながりを作っていく経緯であろう。