山本武夫展

16日(土)目黒美術館で開催されている「山本武夫展 美人画と舞台美術」のレセプションに招待されて出席して来た。



山本武夫といってもご存知のない人が多いのではないかと思いますが、「おせん」などのさし絵で知られる小村雪岱の唯一のお弟子さんで挿繪や装丁に多くの作品を見る事ができる。私の興味は装丁や挿繪だが、資生堂のデザイナーとしても活躍した。また舞台美術家としてもたくさんの作品を残している。



上記の作品左は小村雪岱「赤とんぼ」、右は山本武夫「女性像(のれん)」。私が今回のレセプションに招かれたのは、山本武夫について執筆している数少ない人としてらしいが、上記の写真のように、私は雪岱と武夫の共通点や相違点を探し、伝統を引き継ぐことと知的所有権に付いて書いた。


こんな比較をしながら観ると、楽しさも2倍二倍!になる事請け合い。他にもよく似た作品があり、伝統を引き継ぐという事はそっくりまねをするように訓練することでもあったらしい。そして、そこから独自の画風を創り上げるのが、画家としての本来の仕事になり、達成できた画家こそが成功者なのだ。