盛夏の強い陽射しの下で、オレンジや赤の鮮やかなラッパ状の花を垂れ下がった枝いっぱいに咲かせるつる性の落葉樹です。一つひとつの花は短命ですが、次から次へと豪奢に咲き誇ります。蔓は長さ3mから10mほどまで成長し、他のものに吸着する付着根(木質の気根)を出して這い登ります。 幹はフジと同じように太くなり、樹勢が非常に強く丈夫な花木です。地下茎を延ばし蘖(ひこばえ)を周囲に芽生えさせ、繁殖します。
和名は漢名の凌霄(りょうしょう)が元となっています。凌は「しのぐ」霄は「天空」という意味で、空に届くほどにつるをよく茂らせるといったノウゼンカズラの性質を表して名づけられたのでしょう。 また、古くは「まかやき」とも呼ばれていました。
花の形がトランペットに似ていることから英語圏では「Chinese trumpet vine(チャイニーズ・トランペット・バイン)」または「Chinese trumpet creeper(チャイニーズ・トランペット・クリーパー)」などと呼ばれています。「Vine」は「つる植物」、「creeper」は「這うもの」という意味。