あけましておめでとうございます。本年もよろしくお付合いのほどをお願い申し上げます。さて、今年最初に購入した書物は、東雅夫編『ゴシック名訳集成吸血妖鬼譚』(学研M文庫、2008年10月)1,800円。文庫本ながら568頁もある大部の本だ。



東雅夫編『ゴシック名訳集成吸血妖鬼譚』(学研M文庫、2008年)、イラスト/山本タカト、ブックデザイン/妹尾浩也



この広告文には
「西洋伝奇小説の源流、ゴシック・ロマンスの名作を歴史的名訳で復刻するシリーズ第三弾! 最終巻のテーマは「怪物の創造」―ゴシックから近現代ホラーへの転換をもたらした吸血鬼と人造人間の物語集である。あの『フランケンシュタイン』の本邦初訳をはじめ、バイロン作と銘打たれた史上初の吸血鬼小説、コールリッジの哀感漂う名品『クリスタベル姫』、推理作家ガストン・ルルーの大活劇ロマン、女吸血鬼物の傑作『クラリモンド』の芥川龍之介訳、横溝正史訳によるモダン吸血鬼小品など、全12編を収録。」


とある。が、魅かれたのは、あいにくこの広告文では触れていない、掲載されている挿絵だった。ネットで木村荘八を検索していたら、小林清親木村荘八がそれぞれ初出時に描いた挿絵が復刻掲載されているという説明を読んだのが購入の動機になった。