長年にわたって書かれてきた鞍馬天狗だけあって、多くの挿絵家たちが、それぞれの鞍馬天狗を描いている。

伊藤彦造ペーター佐藤横尾忠則、井川洗崖、古家苔軒、村上豊、鰭崎英朋、岩田専太郎、小田富彌、斉藤五百枝、斉藤五百枝、合計11人の描いた挿絵ですが、こうして一同に並べてみるとなかなか荘厳ですね。



装画:伊藤彦造大佛次郎鞍馬天狗 角兵衛獅子』(小学館文庫、2000年)



装画:ペーター佐藤大佛次郎鞍馬天狗 鬼面の老女』(朝日新聞社、昭和56年)



装画:横尾忠則大佛次郎鞍馬天狗 御用盗異聞ほか』(中央公論社、昭和44年)



挿絵:井川洗崖、大佛次郎鞍馬天狗 鞍馬天狗豫燼』(平凡社現代文学全集29巻』、昭和5年



さしえ 古家苔軒、大佛次郎鞍馬天狗 開花時世粧』(平凡社現代文学全集29巻』、昭和5年



装画:村上豊大佛次郎記念館編『鞍馬天狗読本』(文藝春秋社、2008年)、四六判160Pのこの本は平成19年度大佛次郎特別記念展の図録として編集されたものだけあって、たくさんの資料が掲載されていて、「鞍馬天狗」ファン、大佛次郎ファンには、嬉しい内容となっている。



挿絵:鰭崎英朋、大佛次郎鞍馬天狗 御用盗異聞』(苦楽社、昭和23年)見返し



挿絵:岩田専太郎大佛次郎鞍馬天狗 天狗廻状』(報知新聞、昭和7年



挿絵:小田富彌、大佛次郎鞍馬天狗 地獄の門』(講談倶楽部、昭和9年



挿絵:斉藤五百枝、大佛次郎鞍馬天狗 山岳党奇談』(「少年倶楽部」、昭和3年



挿絵:斉藤五百枝、大佛次郎鞍馬天狗 角兵衛獅子』(「少年倶楽部」、昭和3年
鞍馬天狗はいつも頭巾をかぶっているわけではない。普段は倉田典膳と名乗り、西郷吉之助を尊い同志とするも、「拙者は薩摩の家来ではない。また、徳川に代わって島津が天下を取ることを望むのではない。と、一切を天子の所有と心得、江戸もない京都もない薩長もない、とする勤王の志士の一人。