陸軍大佐・櫻井忠温「陸軍と陸戦の話」(『小学生全集』50巻、文藝春秋社、興文社、昭和4年)の挿絵にはサインのない挿絵が多い。





この本には
表紙/河目悌二、挿絵/今村寅士、小笠原寛三、江守盛八郎、明石精一、道岡敏、三国久
の7人がかかわっているが、サインを残しているのは小笠原だけだ。



サインをする事の意味が、一冊の本の挿絵を通して二つに分かれた。名前を隠して描くのか、自らのサインを記して描くのか。サインをする事が意思表示なのか、サインをしない事が意思表示なのか。自らの責任を込めて絵も描きサインも描くのではないだろうか。