装丁=清水良雄『赤い鳥』は挿絵だけでなく題字もうまい!


この雑誌も装画が気に入って集めていた。初山滋武井武雄のデフォルメのきいたいつもドキドキさせる挿絵と違って、しっかりと自然なデッサンに基づいた情緒あふれる装画だが、トリミングやしぐさや表情とらえ方などの感性がずば抜けて見事で、気まじめな画風で個性を表出している。だれにも理解される凛々しい優等生風なところがいいのかな。ゴルフの「ハニカミ王子」を思わせるようなさわやかな絵だ。

写真は
・『赤い鳥』第13巻第1号(赤い鳥社、大正13年
・『赤い鳥』第11巻第7号(赤い鳥社、昭和11年




どちらの題字も清水良雄が描いたものだろうが、挿絵同様に読み安さを失わずに特徴あるおしゃれな装飾文字を作り出している。