文字が演じる書物の表情…その3

ここのところ毎回「バックアップデータを保存するローカル記憶領域が不足しています」との警告がでるまで写真をアップしている。今回も懲りずに掲載します。



写真は上から
宮永岳彦装丁、遠藤周作『ヘチマくん』(新潮社、昭和36年
竹中英太郎装丁、竹中労『仮面を剥ぐ』(幸洋出版、昭和58年)
佐伯俊男装丁、村松友視『七人のトーゴー』(文藝春秋、昭和57年)
黒田征太郎装丁、勝目梓『淫楽無明』(双葉社、平成6年)
早川良雄装丁、山崎豊子『仮装集団』(文藝春秋、昭和42年)
ここまでやれば、もうちょっと辟易しているのではないだろうか?


●文字を地紋のようにあしらう
タイトルに手書き文字を使うだけではなく、文字をもう少し積極的にとりいれ、地紋としてあしらっている装丁がある。これがかなりいい。
室生犀星が著者自ら装丁したこの『波折』(竹村書房、昭和14年)は、室生の手がけた装丁の中では最高の出来だと思っている。もう1冊、粟津潔装丁、寺山修司『詩社の書』(土曜美術社、昭和49年)これ最高!大好きな装丁です。やっぱ粟津潔ですねいい装丁がたくさんあります。