造本探検隊112(蔵書票展で出会ったもう一人の怪人・加藤豊さん) 編

shinju-oonuki2006-06-09

●真っ赤な封筒で
本日、写真のような真っ赤な封筒が届いた。この封筒を見ただけで、怪人からの便りであるだろうことを期待してしまう。マッチレッテルコレクターの第一人者として知られ、珍品、逸品、個人趣味票とラベル約3000点を収録した『マッチラベル博物館 近代日本のグラフィズム 』( 東方出版、 2004.11、本体 :8,000円)などを著している加藤 豊氏からの手紙だ。写真だけではなく、様々な情報を詰め込んで送ってくれた。

●林由紀子さんに続いて、加藤氏も古書会館で出会った怪人の一人
写真中央の黒い服を着た長髪の人物が『日本と世界の蔵書票展』で出会った二人目の怪人・加藤氏だ。写真左は田中栞さん、真ん中で加藤さんからのプレゼントをいただいて喜んでいるのが木版画家の千田佐知子さん。千田さんは『マッチラベル博物館 』の熱烈な愛読者で、偶然、その著者に出会い大喜び。加藤さんも熱心でかわいいファンに出合い、頬は緩み特別プレゼントにサインをして渡したところをパチリ。

マッチレッテルコレクターの第一人者に意地悪質問 
その後、マッチラベルコレクションの第一人者である加藤さんに、意地悪にも井上ひさし『東京セブンローズ』(文藝春秋、平成11年)のジャケットを剥ぐと、表紙がマッチレッテルで装丁されているのをご存知ですか? と質問。「いえ、しりませんでした」というのを期待しての質問だ。案の定、いかに加藤さんといえどもこんなマニアックな話知るわけはない。しかし、このときこそが、書物コレクターとしての愉悦と優越感の一時なのだ。加藤さ〜ん、写真をご覧下さい!

●これはジャケットを装丁している装丁家安野光雅さんのコレクションなのか? あるいは安野さんなら自分で描いてしまうかもね。描いていたほうが装丁としては面白いかもね。などと話が盛り上がった。加藤さん、今度平和島の骨董市で出会ったら献呈致します。