『図説江戸の「表現」』刊本見本が届いた。

『図説江戸の「表現」』(八木書店、2014年、B5判、400頁)の刊本見本が届いた。
 江戸の表現とは「2020年の東京オリンピック招致にひと役買って、2013年流行語大賞になった”オ・モ・テ・ナ・シ”という言葉を”ロ・ク・デ・ナ・シ”とか”イ・ク・ジ・ナ・シ”と言い換えて遊ぶことが流行りました。これは類似した音で違う意味を持たせる”地口(ぢぐち)”という、江戸時代の人々が大好きだった表現様式です。」(「はじめに」より)。


 『「見立」と「やつし」』(八木書店、2008年)の「見立」「やつし」とは「あるものを別のものになぞらえること、”やつし”は昔の権威あるものを現代風に卑近にして表わすことと言えよう。わかりやすい例をあげれば落語家が扇子をくわえキセルにするのが”見立”、平安朝の小野小町が江戸の娘になって登場するのが”やつし”である」(「はじめに」より)



価格が12,000円+税と少々お高いですが、見立とやつしは、山藤章二がロキード事件の3人組を武者小路実篤の色紙「仲よき事は美しき哉」の野菜に見立てた作品の話を書いた時に多いに参考にさせていただきまして、愛読書でもあります。