「粋美挿画」3号の「すばらしいJPALの先輩たち」に採り上げる人選をしているが、これがなかなか難しい。出来れば著作権が切れていて知名度が高い先輩を紹介したいのだが、挿絵画家はみんな長生きで、伊藤晴雨、清水三重三、細木原青起、茂田井武、名取春仙らが候補としてあげられる。


ちょっと地味な感じがするので、3号には、
鴨下晁湖(1890-1967)
林 唯一(1895-1972)
梁川剛一(1902-1986)でいこうと思っている。
4号には、
名取春仙(1886-1960)
松野一夫(1895-1973)
志村立美(1907-1980)
といった顔ぶれでどうだろう。


3号では、何を勘違いしたのか、「弊館では原画を持っているのだが無断で挿絵を使用してはいけない」とのクレームが某美術館からきた。原画の所有者が必ずしも著作権を持っている訳ではないうえ、作家紹介文の引用として印刷物から複写し出典を記載したもので、原画は借りていないのでこのクレームは的を得ていない。原画の所有権と著作権とは全く異なるもので、学芸員の見識を疑う。名誉棄損等で逆控訴の可能性さえある。


その後、著作権継承者及びその美術館から「粋美挿画」の定期購読の申込があり、「今後、記事になるときには写真や手紙などもあるので全面的に協力したい」との好意的な連絡を頂いた。
こんなことがあったので、出来れば著作権が切れているJPAL先輩を探していた。