【どこにでも咲いていそうだが、案外見つからないイソギク】…市内の植物探索(22)

【どこにでも咲いていそうだが、案外見つからないイソギク】…市内の植物探索(22)
 昨年12月初めに北原町1丁目で初めて見てから、なかなか見つからず、どこにでもありそうなイソギクですが、案外市内では少ない花なのかもしれませんね。
 イソギク(磯菊)は、関東及び東海地方、伊豆諸島の海岸沿いの崖や岩場に自生するキク科の多年草で、千葉県の鋸山(標高329.4 m)では、海岸から山頂まで本種が断続的に分布しています。
 晩秋に小さな黄色い花を房状に咲かせる姿が美しいので観賞植物として庭にもよく植えられています。ぱっと見はやや地味ですが、やや肉厚の葉っぱの整った形とくっきりとした白っぽいエッジが美しく文様のようです。このエッヂのように見える部分は、葉裏の銀葉がまわりこんで見えるもので(写真一番下)、美しい縁取りとなっています。
 花期は、他の菊と同様に秋。1.5cm程度の多数の頭花を散房状につけます。頭花は一つの花のように見えますが、キク科の植物に見られる特徴で多数の小花が集まって一つの花の形を作っています。
  和名は磯にはえるキクであることに由来し、古い和名が岩菊、泡菊。古くから栽培され、花が小さいので菊人形の着物によく使われています。属名:Chrysanthemumはラテン語のchrysos(金の)anthemon(花)を意味し、種小名:pacificumは太平洋を意味します。
 
西東京市泉町4丁目で2024.1.9に撮影したイソギクの花

 
西東京市北原町1丁目で2023.12.12に撮影

 
西東京市保谷町6丁目で2023.12.24に撮影

 
西東京市泉町4丁目で2024.1.11に撮影、イソギクの葉の裏側は銀色っぽい。

【なんだこれは? イソギンチャクではなさそうだが?】…市内の植物探索(21)

【なんだこれは? イソギンチャクではなさそうだが?】…市内の植物探索(21)
 松は取れてしまいましたが、北町の天神社に今年3度目の初詣に行き、境内を散策していたら、な、なんだこれは? というようなもを見つけました。撮影して帰宅してから調べたら、なんとソテツ(蘇鉄)の実なのだそうです。あの♪赤いソテツ〜の実が熟れるころ〜♪という歌では知っていましたが、東京でも蘇鉄が育つんですね。
 ソテツは日本の九州地方や沖縄、中国の南部を原産とする常緑低木です。大きく反り返るように開く葉と太い幹が特徴で、恐竜が生きていた1億5千万年以上前のジュラ紀に全盛をきわめ地球上を繁茂していたことがわかっています。太古から現在までほとんど同じ姿をしていることから、「生きた化石」とも呼ばれているたくましい植物です。根に窒素固定能をもつシアノバクテリア藍藻)が共生しており、貧栄養地でも生育できるために生き残ることができたと言われています。
  ソテツには雌株と雄株があり、花は地植えの大きな株でしか開花しません。さらに10年に一度しか咲かないともいわれているので、見られたらとてもラッキーです。雌株が受粉すると10月ごろにたくさんの赤い実がつきます。5cmほどのかわいらしい実ですがサイカシンやBMAAなどの毒があります。が、奄美大島などの一部地域では毒抜きをして食用にしているようです。
 ソテツは漢字で蘇鉄とかきます。これは中国で木が弱った時に株元に釘を打ち込んだり根に金くずをやると樹勢が回復する、という言い伝えから名づけられました。中国では「鉄樹」という名でよばれます。
 
西東京市北町6丁目で2024.1.12に撮影した蘇鉄雌株の実

 
 
西東京市保谷町5丁目で2022.7.12に撮影した蘇鉄雄株の花

 
 
西東京市保谷町5丁目で2024.1.10に撮影

【今回は本物の薔薇です、冬薔薇(ふゆそうび)!】…市内の植物探索(20)

【今回は本物の薔薇です、冬薔薇(ふゆそうび)!】…市内の植物探索(20)
薔薇といえば春(5~6月)と秋(10、11月)に咲くものだと思っていましたが、厚着をして散歩していると、この寒い時期に、あちこちで薔薇の花を見かけます。保谷町のローズガーデンにもたくさん咲いていました。
 薔薇に冬薔薇(ふゆそうび。または、ふゆばら)という種類のものがあるのではなく四季咲きの薔薇で冬に咲いたものを冬薔薇といい、俳句の冬の季語にもなっています。冬になると末枯(すが)れた茎に一輪真紅の花をつけている姿は盛りのころの薔薇の華やかさとは一味違った風情があります。霜にも耐えて咲く冬のバラには、他の花たち以上に、頑なな意思のようなものを感じます。
 花言葉は「輝かしく」。この花言葉からも、冷たい北風にも負けず、キラキラとした雪化粧をまといながら、凛と咲く姿が想像できます。ほかが咲いているから一緒に咲いたでもなく、みなが枯れるから枯れるでももない。自らを称えることもしなければ、ほかを見下すことも、比べることもない。という潔癖さこそこの花の意思であり、らしさともいえるのではないでしょうか。
 
西東京市泉町2丁目で2023.12.20に撮影した冬薔薇

 
西東京市保谷町5丁目で2024.1.5に撮影

 
西東京市北原町1丁目で2023.12.16に撮影

 
西東京市保谷町5丁目で2024.1.10に撮影

【レンズでもバラの花と勘違いしてしまうほどバラに似ているプレミアム・バラ咲きプリムラ・ジュリアン !】…市内の植物探索(19)

Google アプリのレンズでもバラの花と勘違いしてしまうほどバラに似ているプレミアム・バラ咲きプリムラ・ジュリアン
!】…市内の植物探索(19)
田無町・墨花居の前で入店の順番待ちをしていたら、色とりどりの小さなバラの花のような花がプランターに植えられているのを見つけました。近づいてみても、小さなバラの花としか見えませんでした。スマホで撮影し、花の名前を調べてみたが、レンズ(アプリ)では出てきませんでした。それほど新しい品種なのかな? …が、花の脇に添えられていた花カードには「プレミアム・バラ咲きジュリアン ピーチフロマージュ」と記されていました。
プリムラ・ジュリアンは、花も株も小さいことが大きな特徴で、サカタのタネプリムラ・ポリアンサコーカサス地方原産の小型の品種のプリムラ・ジュリエを交配させて、1970年代の日本で作られた園芸品種なのだそうです。バラ咲きプリムラ・ジュリアンは、サクラソウプリムラ属の耐寒性多年草プリムラ・ジュリアンの改良品種です。
原産地はヨーロッパで、学名はPrimula Polyanthus  Group(Primula × juliana)です。バラ咲きジュリアンの苗の草丈は8センチぐらい、草丈は5~10センチのコンパクトな品種です。晩秋の11月~春の4月頃まで花が咲き続けますので、寂しくなる寒い冬にはおすすめの花のようです。
特徴は、秋から春に、放射線状に広がった葉の上に伸びた花茎の先に、バラ咲きなど多彩な花形の赤やピンク、紫、黄、白などの花が色とりどりに集まって咲きます。
バラ咲きジュリアンの苗は、普通のプリムラジュリアンより少し価格が高いです。
 
 
西東京市田無町5丁目で2024.1.6に撮影したプレミアム・バラ咲きプリムラ・ジュリアン

 
西東京市田無町5丁目で2024.1.6に撮影

 
西東京市田無町5丁目で2024.1.6に撮影

 
西東京市田無町5丁目で2024.1.6に撮影

【正月だというのに、洗面台のシャワーヘッドが破裂して、脇から水が吹き出るようになってしった‼︎】

【正月だというのに、洗面台のシャワーヘッドが破裂して、脇から水が吹き出るようになってしった‼︎
 プラスチックのような散水版のところを外してみると、ネジの部分にヒビが入っていました。
慌てて、梱包用の透明ビニールテープを貼って応急処値をしましたが、このまま使うわけにはいかず、商品名や品番などを探してみましたがどこにも見当たりませんでした。こんな時は♪水のトラブルクラシアン安くて速くて安心ね〜」かな、と思いましたが、とりあえず、「INAX洗面台用シャワーヘッド」でググってみたら……驚くことに、シャワーヘッドの散水板だけでも7種類もでてきました。どれも特徴がありすぐに同じものが見つかり、さっそく楽天市場に申し込みをしよう……としましたが、昨年末に財布を落とし、クレカの再発行をしたため、カードでの購入はできませんでした。あと少しの我慢か〜!

 

ご心配おかけしましたが、本日11日、楽天から部品が届き、無事に4500円ほどで、修理が終わりました。ありがとうございました。

 

【馬酔木(あせび)のような花と、やまものや山法師のような実を同時に見られるイチゴの木を発見!】…市内の植物探索(18)

【馬酔木(あせび)のような花と、やまものや山法師のような実を同時に見られるイチゴの木を発見!】…市内の植物探索(18)
 富士町を散歩中に、ヤマモモかなと思われるような黄色や赤い実がたくさん生っている4mほどの大きな木を見つけ撮影していると、同時に馬酔木(あせび)のような花も咲いている不思議な木であることに気がつきました。これは数年前にどこかで見たことがあると思い、記憶を頼りにひばりヶ丘や学園町一帯をくまなく探し回り、数時間かかってやっと出会えました。が、ファイル名がいい加減だったのか、かつて撮影した写真は見つかりませんでした。調べてみたら「イチゴの木」であることがわかり、市内ではまだ2カ所でしか見たことがない珍しい木です。
 地中海沿岸からアイルランドまでのヨーロッパを原産とする常緑低木です。戦後に日本へ渡来し、花や実を観賞するため庭木として使われることが多いようです。イチゴノキという名前は英名のストロベリーツリーの和訳で、果物のイチゴのような果実をつけることから、この名で呼ばれますが、バラ科のイチゴではなく、ツツジ科に属する常緑の木本植物です。
  アセビを大きくしたような濃い緑色の葉をもち、白い壺形の小さな花を、晩秋に咲かせます。果実は年を越し、翌秋に、緑色から黄、オレンジ色、赤へと変化しながら晩秋にに成熟します。
 イチゴのような果実は開花翌年の12月頃に熟します。果実が目立つ頃には翌年の花が咲いており、花と果実を同時に楽しめることも本種の特徴です。
 果実の直径は8~12ミリほどで表面に凹凸があり、種子は果肉の内部に含まれています。イチゴというよりはヤマモモに近く、果実は食べることもできるますが、残念ながらおいしくないそうです。種小名の"unedo"は、ラテン語の"unum edo”(一回食べる)、一回食べればもう食べたいとは思わないことから来ているといわれています。
 
 
西東京市富士町2丁目で2023.1.4に撮影したイチゴの木の実と花

 
西東京市ひばりヶ丘2丁目で2023.12.31に撮影

 
 
西東京市富士町2丁目で2023.12.30に撮影

 
 
西東京市富士町2丁目で2023.12.30に撮影

【春を待たずに芳香を放つ蝋梅の花!】…市内の植物探索(17)

【春を待たず芳香を放つ蝋梅の花!】…市内の植物探索(17)
  もうそろそろ咲いているかなと思い、ロウバイ(蝋梅)を探しの散歩をしてきました。毎年立派な花を咲かせてくれる保谷町5丁目では、まだ蕾も膨らんでいませんでした。次は3〜4mの比較的大きな木が5〜6本植えてある如意輪寺に行ってみました。ここでは指折り数える程度のほんの数輪だけ咲いていました。もう一箇所とっておきの中町5丁目へ行くと、やっと満開の蝋梅が迎えてくれました。花を見たさに万歩計は8,300歩と思いの外たくさん歩きました。
 ロウバイはまるでロウ細工のような黄色い花を葉が落ちる前に咲かせる、中国原産の落葉低木です。開花期以外はあまり目立ちませんが、早生種では12月頃に、晩生種でも2月にかけて半透明でにぶいツヤのある黄色く香り高い花がやや下を向いて香り高い花を咲かせる貴重な存在です。中国では、ウメ、スイセン、ツバキとともに、「雪中の四花」として尊ばれています。江戸時代初期、後水尾天皇(1611~1629年)の時に朝鮮半島から日本へ渡来し、ほかの花木に先駆けて咲く香りのよい花が愛され、生け花や茶花、庭木として利用されてきました。
 ロウバイの花は内側の花弁が茶褐色ですが、一般に出回っているのは、すべての花弁が黄色の、ソシンロウバイやその園芸品種です。
 漢字で書くと「蝋梅・臘梅」。でも、梅の仲間ではありません。梅の仲間なら花びら(花弁)が5枚。ところが、ロウバイの花はどれが花弁でどれが萼(がく)かわかりません。このように花弁と萼片の区別がつかない場合、両方をまとめて花被片と呼んでいます。
 和名の「ロウバイ」の語源は、漢名の「蝋梅」の音読みとされ、由来について一説には、陰暦の12月にあたる朧月(ろうげつ)にウメの香りの花を咲かせるためだと言われています。また、『本草綱目』によれば、半透明でにぶいツヤのある花びらがまるで蝋細工のようであり、かつ臘月に咲くことにちなむとあります。
 花がうつむき加減に咲くことからつけられた花言葉が、「奥ゆかしさ」「慈しみ」「慈愛」。慎ましやかな日本人を表すような花言葉ですよね。
 
 
西東京市中町5丁目で2023.12.24に撮影した蝋梅の花

 
 
西東京市泉町2丁目で2023.12.24に撮影

 
 
西東京市泉町で2023.1.11に撮影

 

 

西東京市富士町2丁目でもロウバイが満開でした。2024.1.4撮影

 

 

ロウバイの基本種は、写真のように、花の中心部は暗紫色でその周囲が黄色です。街中で見掛けるロウバイの多くは、すべての花弁が黄色のソシンロウバイやその園芸品種であることが多く、ロウバイは少ないです。今日、柳沢3丁目で、初めてロウバイの基本種に出会いました。