【馬酔木(あせび)のような花と、やまものや山法師のような実を同時に見られるイチゴの木を発見!】…市内の植物探索(18)

【馬酔木(あせび)のような花と、やまものや山法師のような実を同時に見られるイチゴの木を発見!】…市内の植物探索(18)
 富士町を散歩中に、ヤマモモかなと思われるような黄色や赤い実がたくさん生っている4mほどの大きな木を見つけ撮影していると、同時に馬酔木(あせび)のような花も咲いている不思議な木であることに気がつきました。これは数年前にどこかで見たことがあると思い、記憶を頼りにひばりヶ丘や学園町一帯をくまなく探し回り、数時間かかってやっと出会えました。が、ファイル名がいい加減だったのか、かつて撮影した写真は見つかりませんでした。調べてみたら「イチゴの木」であることがわかり、市内ではまだ2カ所でしか見たことがない珍しい木です。
 地中海沿岸からアイルランドまでのヨーロッパを原産とする常緑低木です。戦後に日本へ渡来し、花や実を観賞するため庭木として使われることが多いようです。イチゴノキという名前は英名のストロベリーツリーの和訳で、果物のイチゴのような果実をつけることから、この名で呼ばれますが、バラ科のイチゴではなく、ツツジ科に属する常緑の木本植物です。
  アセビを大きくしたような濃い緑色の葉をもち、白い壺形の小さな花を、晩秋に咲かせます。果実は年を越し、翌秋に、緑色から黄、オレンジ色、赤へと変化しながら晩秋にに成熟します。
 イチゴのような果実は開花翌年の12月頃に熟します。果実が目立つ頃には翌年の花が咲いており、花と果実を同時に楽しめることも本種の特徴です。
 果実の直径は8~12ミリほどで表面に凹凸があり、種子は果肉の内部に含まれています。イチゴというよりはヤマモモに近く、果実は食べることもできるますが、残念ながらおいしくないそうです。種小名の"unedo"は、ラテン語の"unum edo”(一回食べる)、一回食べればもう食べたいとは思わないことから来ているといわれています。
 
 
西東京市富士町2丁目で2023.1.4に撮影したイチゴの木の実と花

 
西東京市ひばりヶ丘2丁目で2023.12.31に撮影

 
 
西東京市富士町2丁目で2023.12.30に撮影

 
 
西東京市富士町2丁目で2023.12.30に撮影