【冬枯れの直前まで美しく咲く花、うつろい菊の花!】…市内の植物探索(13)

【冬枯れの直前まで美しく咲く花、うつろい菊の花!】…市内の植物探索(13)
 実りの時期を境に生命の勢いが次第に衰えてゆき万物が凋落する季節、木々の葉が色づき、末枯(すが)れると、ひときわ引き立つ移菊(うつろい菊)の姿がある。移菊とは、晩秋のころ白菊が花弁の端から紫かかってきたものをいう。花弁に霜が触れるなどして植物繊維が損傷を受け色が変わったものだで、いわば霜焼けだ。平安貴族はともすれば通常の白菊よりも美しいとさえ思ったようで、盛りを過ぎた白菊がほのかに紫かかった風情をことさら、優美なものとして愛好し「一年に二度の盛りを迎える花」として愛した。冷たい空気の中、毅然として花を咲かせる佇まいが印象的です。
 泉町2丁目から3丁目を散歩していたら、畑の中に白い小菊が群れ咲くのを見つけた。よく見ると紫やピンクの花もグラデーションを作るように咲き乱れていた。菊は種類が多く名前を判断するのが難しいうえ、不勉強でこの菊の花の名前はわからない。

・写真=西東京市泉町3丁目で2023.11.28に撮影したうつろい菊