【なかなか見ることができなくなってきた銀木犀と、街中に甘い香りをふりまく金木犀!】…市内の植物探索(7)

【なかなか見ることができなくなってきた銀木犀と、町中に甘い香りを振りまく金木犀!】…市内の植物探索(7)
  今は金木犀キンモクセイ、写真右)の花の最盛期で、どこの路地に入っても1本くらいは咲いているのではないかと思われるほど、どこにいっても金木犀の芳香が漂っていますが、10月ごろに白い花を咲かせる常緑の中高木銀木犀(ギンモクセイ、写真左)は、金木犀に比べて花の数が少ないため、金木犀より目立たず、市内では、まだ一箇所だけでしか確認できていません。写真左は、北原町で2023.10.20に撮影した銀木犀です。
 銀木犀は中国を原産地とするモクセイ科モクセイ属の常緑樹です。秋に芳香のあるオレンジ色の花を咲かせる金木犀の方が有名ですが、基本種は銀木犀で、金木犀は銀木犀の変種にあたります。モクセイ(木犀)は動物サイの皮膚を意味し、樹皮がこれに似ていることによります。
   銀木犀が日本に渡来したのは江戸時代で、雌雄異株で雄の木には雄花が、雌の木には雌花が咲きます。雌花の後には長さ1~1.5cmで黒紫色の果実ができます。しかし、日本に輸入された時に花の少ない雌株はあまり好まれなかったためほとんど輸入されず、香りも良く花もたくさんつける雄株だけを主に輸入したため、実がならず、挿し木や接ぎ木などで増やしてきたようです。