【西東京の植物絵手紙(50)…西東京市保谷町で枇杷(びわ)の実を見つけた!】

西東京の植物絵手紙(50)…西東京市保谷町で枇杷びわ)の実を見つけた!】
 ビワ(枇杷)の原産地は中国の揚子江上流地域といわれていますが、日本にも非常に古くから自生しており、初夏をつげる果物として昔から珍重されてきました。
 中国ではおよそ1500年前、日本では1000年ぐらい前には既に食用にされていました。江戸時代に中国から伝わった品種をもとに栽培が本格化しました。当時は、食中毒の予防にと、ビワの葉を煎じたものを売る「枇杷葉湯売り」が夏の風物詩だったほど、広く漢方薬や民間療法として役立てられてきました。
 バラ科の常緑木で11月から1月にかけて白い花をつけ、6月頃に実が熟します。寒さに弱いため、日本では西部・南部で栽培されており、北限は埼玉県とされています。現在のビワの主な産地は「茂木びわ」で知られる長崎県と、「房州びわ」の産地、千葉県です。
 美味しいびわを見分けるポイントは、「全体的に張りがあるか」「産毛がついているか」「発色が良いか」「 形がきれいか」「ヘタがしっかりしているか」だそうです。
  ビワなどの種子や未熟な果実には、天然の有害物質が含まれています。平成29年、ビワの種子を粉末にした食品から、天然の有害物質(シアン化合物)が高い濃度で検出され、製品が回収される事案が複数ありました。
 
・絵手紙=「実の形が楽器の琵琶にに似ているので枇杷の名がある」

 
西東京市保谷町3丁目 で2023.6.8に撮影した枇杷の実。

 
 
西東京市泉町2丁目で2023.6.4に撮影。

 
 
 
西東京市泉町2丁目で2023.6.10に撮影。

 

私が市内で見つけた枇杷の木は、上記の3箇所の他に、西東京市谷戸町1丁目(写真)、西東京市柳沢1丁目図書館脇など5〜6箇所だけでした。枇杷の木そのものが少なくなってきているように思いました。枇杷の木を庭に植えるのは良くないなどというデマを昔の漢方薬販売業者が売れ行きが落ちるのを心配して触れ回ったとかで、今でも枇杷の木を庭に植えるのを嫌う人がいるようですね。