井上ひさし「四千万歩の男」(「週刊現代」講談社、1976-83年)は、「伊能忠敬」の伝記小説。伊能忠敬は56歳から〜72歳までの16年間かけて日本国の海岸線を歩き回り、歩き尽くして、実測による「日本地図」を完成させた。この間に歩いた距離は、ざっと3万5千キロ、「里」に換算すれば8千9百里、「2歩で1間」の歩幅で歩数にすると ‟四千万歩”ということになる。
田代光:画、井上ひさし「四千万歩の男」(「週刊現代」講談社、1976-83年)
話は、本の内容ではなく「週刊現代」に連載されたときの田代光の挿絵が素晴らしく、たった1点みただけだが、その絵の力に圧倒されてしまった。なんとか他の絵も見たいと思ったが、単行本に挿絵は掲載されてなく、「週刊現代」連載時1976年1月1日号から1983年8月13・20日号まででしか見られないことがわかった。もうこうなったら、神保町の雑誌を扱っている古書店や古書市などをしらみつぶしに探しまくるか。
とりあえずネットで2冊見つけ注文したが、どんな絵が掲載されているか楽しみだ。