なんの本に書いてあったのかは忘れたが、井上靖『ある偽作家の生涯』を紹介されていたので、早速購入して読みはじめた。文庫本の50頁程の短篇だが結構読ませる。



井上靖『ある偽作家の生涯』(新潮文庫、昭和46年18版)、カバー画:平山郁夫


さわりを紹介すると、ある新聞社の美術記者が、日本画家大貫桂岳の遺族から伝記編纂の仕事を依頼される。調査を進めていくうちに、桂岳の偽作を描き続け暗い不幸な生涯を送った原芳泉という画家の存在に気がつき、興味を持ち、寄り道をしてその足跡をたどる。