「本の手帳」4号が印刷にまでこぎ着け、何とか年内に納品されそうです。


12月21日に印刷入校を済ませ、完成を待つばかりになった。今回の内容は

特集・三度のメシより 本のムシ

02……坂口 博 日々是好日──西口紫溟の生涯
10……中村恵一 転換点の書物たち
18……田坂憲二 小津本紳士録(一)
26……大貫伸樹 櫻井本を蔭で支えた大同出版
36……飛鳥勝幸 編集者はなぜ『回想録』を書くのか−──「あとがき」雑感
42……境田稔信 落合直文著『ことばの泉』の刊行と書名
46……川地素崇 古書目録は天災である
52……田中 栞 長崎古本屋めぐり旅
59……居郷英司 初七日に発行された芥川の限定本


坂口さんの原稿に登場する西口紫溟は、プラトン社の「苦楽」の編集長川口松太郎の後任となり、挿絵画家・竹中英太郎を見いだした人物として知られている。そんな西口の生涯であまり語られることのないプラトン社以後を探る貴重な資料とも言える原稿だ。



中村さんの「転換期の書物」とは、「MAVO」などの20年代と前衛美術と装丁について語っています。



田坂さんの小津安二郎の本、飛鳥さんの後書きをめぐる話、川地さんの古書目録をめぐるマニアックな話などなど。


どの原稿も力作ばかりですので、是非手に取ってご覧ください。正月明けには、神保町の東京堂、高円寺の茶房高円寺書林、新宿の模索社等には配本されると思います。