舟崎克彦・文、金斗鉉・絵『かぐや姫』(『日本名作おはなし絵本』小学館、2009年8月、1000円+税)と、星恵美子『モノクロームな女』(インカ帝国、2009年8月)という、子供向けの本と大人向けの本が送られてきた。



舟崎克彦・文、金斗鉉・絵『かぐや姫』(『日本名作おはなし絵本』小学館、2009年8月、1000円+税)



星恵美子『モノクロームな女』(インカ帝国、2009年8月)いただいていながら生意気いって申し訳ありませんが、一読者としての感想を言わせていただければ、数をたくさんのせるよりは、1ページ大、あるいは2ページ見開きの絵があると嬉しいです。(星先生ごめんなさい!)なんたって、読者はみんな人物の原寸大が一番いいはずですからね。


かぐや姫』を描いた金斗鉉さんとは、日本図書設計家協会の会員同士。最初にお会いした時に交換した名刺がすてきだったので、その後あうたびに名刺を頂いているので大部溜まって来た。穏やかな性格の金さんは「この前もあげたでしょう」と言いながらも、何時も新たな名刺を出してくれる。水彩画の名手として尊敬している。




星恵美子さんは、日本出版美術家連盟の理事で、今回は絵描きでもない私に連盟への入会を奨めてくれ、訪ねてきてくれた。
星さんは、田中光二『怒りのヘリック』『ロストワールド』『銀河十字軍』、新井素子『ラビエンス』『ディアナ・ディア・ディアス』など本のジャケット画もたくさん描いているが、ブログでは掲載できないような官能的な絵もたくさん描いている。アクリルで描いているというが、一体どうやってこんなにリアルな絵を描いているのか、描いている現場を覗いてみたいものだ。



星恵美子装丁作品



星恵美子『NINJA』(インカ帝国、2004年)
星恵美子『Juraki』(インカ帝国、2007年)


日本出版美術家連盟は、昭和23年4月に15人の挿絵画家たちによって創設された。その15名のメンバーは、創立当時もかなり活躍されていたのだろうが、今になっては錚々たる人たちばかりで驚かされる。そのメンバーとは、
岩田専太郎
鴨下晁湖
宮尾しげを
田河水泡
田中比佐良
小野佐世男
富田千秋
川原久仁於
田代光
嶺田弘
清水三重三
細木原青起
寺本忠雄
須藤しげる
梁川剛一



嶺田弘・画、北村小松「異境」(『週間朝日』朝日新聞社昭和15年

殆どのメンバーが、当ブログでも紹介しているおなじみの画家たちばかりだ。

その後、
林唯一
志村立美
山川惣二
高畠華宵
小松崎茂
伊藤彦造
なども、会員になっている。



こんな立派な会に、私などが入会してもよいものだろうか、会のレベルダウン、イメージダウンに繋がりはしないかと心配している。


現在の会員では、2009年2月16日より連載されている朝日新聞全国版の朝刊小説、乙川優三郎作「麗しき花実」に挿絵を寄稿しており、98歳の今日でも活躍している最高齢の現役挿絵画家・中一弥さんも会員だ。 



中一弥(『日本出版美術家連盟画集202』より)



中一弥・画、石狩三平「どろんこ小平次」(『サンデー毎日大阪毎日新聞社昭和15年