桃太郎の本、太田大八:絵、かつをきんや:文『ももたろう』(講談社、昭和56年)と湯村輝彦:絵、川崎洋:文『ももたろう』(ミキハウス、1987年)を入手。



太田大八:絵、かつをきんや:文『ももたろう』(講談社、昭和56年)表紙



太田大八:絵、かつをきんや:文『ももたろう』(講談社、昭和56年)


この本では、「さとの 村から、おにの はなしが つたわってきた。」と、さりげなく、村から伝わってきた話に、ももたろうは おこって いいだした。「おれがいってこらしめてやる。」というのが鬼退治に出かける動機だ。


太田大八瀬川康男は、大好きな童画家で、学生の頃からたくさん絵本を集めて持っていた。)



しかし、湯村輝彦:絵、川崎洋:文『ももたろう』(ミキハウス、1987年)は、ちょっと変わっている。



湯村輝彦:絵、川崎洋:文『ももたろう』(ミキハウス、1987年)表紙



湯村輝彦:絵、川崎洋:文『ももたろう』(ミキハウス、1987年)


にらめっこをして、ももたろうに負けたお地蔵さんが「さて ももたろうよ たのみがある おにどもを こらしめて くれぬかな こどもの おもちゃ とりあげた はたけの やさい とってった おこめや むぎを うばっていった むらびとが かえしておくれと たのんだら けられ どつかれ つきとばされた あのおにどもを こらしめて くれぬかな」と、ももたろうに頼む。


「じさま ばさま おれ おにがしまへ いってくる あいつらを こらしめて わるいこと にどと しないと やくそくさせてくる しんぱい しないで だいじょうぶ」といって、きびだんごを作ってもらって鬼退治に出かける。


村人をいじめる鬼を退治するというのは、ほぼどの話にも通ずる所だが、お地蔵さんから頼まれたというのは、斬新でユニークだ。いわば神懸かりだ。