今から、早稲田大学での講演に行ってきます。テーマは「◆装丁美術考◆ 佐野繁次郎の装丁と、横光利一『機械』『時計』の装丁 ──『機械』『時計』の装丁は人間的機械論を提唱する横光の文章表現の延長か」

ちょっと小難しいようなテーマですが、ようは『機械』の装丁者は佐野繁次郎となっているが、本当にそうなのだろうか、という疑問を解いていく、ミステリーのような話です。かっこよく言うと、論証するんですね。この話は1月末に刊行予定の「本の手帳」6号に講演録として12頁にわたり掲載予定です。


白水社版『機械』と創元社版『機械』の装丁に見られるデザインの落差の陰に何があったのか。横光と佐野とのこの本の装丁への関わりはどんな関係だったのか、などなど、佐野繁次郎本のコレクターにとっては見逃せない内容となること請け合いです。