一番初めの2点が小田富彌が描く道場破りのシーンだが、志村立美が描くと下記のようになる。もっと凄みを利かせるシーンのような気がするのだが。極悪非道の殺人鬼のイメージはどこかに吹き飛んでしまい、どことなく天海祐希が丹下左膳を演じているような美しく優しい印象がある。


志村立美挿絵、『丹下左膳』(『国民の文学』河出書房、昭和44年)