2008-05-29から1日間の記事一覧

なぜか左膳は隻腕なのに二刀流だ。

小田富彌挿絵、林不忘『新版大岡政談』(大阪毎日新聞、昭和2年)

一番初めの2点が小田富彌が描く道場破りのシーンだが、志村立美が描くと下記のようになる。もっと凄みを利かせるシーンのような気がするのだが。極悪非道の殺人鬼のイメージはどこかに吹き飛んでしまい、どことなく天海祐希が丹下左膳を演じているような美しく優しい印象がある。

志村立美挿絵、『丹下左膳』(『国民の文学』河出書房、昭和44年)

小田富彌、岩田専太郎、志村立美といえば、3人とも美人画を思い浮かべるが……

挿絵:小田富彌、初めて挿絵として登場した左膳。迫力ある構図、動きのあるポーズ、いかつい顔、どれをとってもスキがなく、なんともいい絵ですね。 小田富彌装画、林不忘『大岡政談』(新潮社、昭和13年) 他流試合はしないので「又の日にお越なさい」と断…