文字が演じる書物の表情…その6

田村義也の装丁、田村65歳(1987年)以降の作品。

立松和平『天地の夢』(集英社、1987年)
土屋隆夫『不安な産声』(光文社、1989年)


生島治郎『浪漫疾風録』(講談社、1993年)
浜畑賢吉『ぼっけもん走る』(NHK出版、1995年)


中野孝次『清貧の思想』(草思社、1992年)


井出孫六『ねじ釘の如く』(岩波書店、1996年)


この3日間、田村の作品を並べてきたが、私自身こうして並べて見るまで、田村の作品がこんなにも変化があるとは思っていなかった。正直、偉大なるマンネリ!では無いか?とさえ思っていた。書体の変化だけではなくジャケットや表紙に使われる資材についても、さまざまなものが選ばれ、一つの立体物として創作していることがよく伝わってくる。