みだれ髪カルタ

またまた新宿サブナード古書市で通勤途中に「みだれ髪カルタ」が掲載されている『情熱の人 与謝野晶子展』(池袋三越、昭和52年)の図録を購入してしまった。

いままで「みだれ髪カルタ」については、「明星」の口絵として1904(明治37)年に掲載された4点しか知らなかった。それがこの図録には24点もカラーで掲載されている。その内18点が杉浦非水が描いたもの。

おまけに、対向ページには歌を活字でおこしてくれている。カルタの文字を読むのは困難なので、これは助かる。

よくよく眺めると、使用されているモチーフや画風がかなり洋風な絵なのが分る。この時代にヌードがあるのは驚きだ。明星の表紙は、確か藤島武二が描いたヌードの表紙絵ために発売禁止になっているのだから。

確か白馬会の親分でもある黒田清輝明治28年の内国勧業博でヌードの絵「朝妝」を出品し、布をかぶせられるという問題をおこしている、というような時代だ。