2010-03-07から1日間の記事一覧

実践女子学園生涯学習センター(JR中央線・日野駅前)で「美しい本の話- 装丁の魅力 -」講座を4月7日、14日・21日、3回(毎週水曜日15:00〜16:30)開設します。講座内容やご予約など、詳しくは下記のホームページをご覧下さい。

http://www.syogai.jissen.ac.jp/

藤島武二は、「蝶供養」「カット・下絵帖」「縮図帖」などのスケッチブックを残しており、これらに描かれた下絵を見ていくと、いかにたくさんの外国からもたらされたポスターなどの資料を目にしていたかがわかる。そして藤島武二がどんな画家に興味を持っていたのかを探っていくことができる。たとえば、「挿絵・スケッチ帖」の一部を広げてみると

藤島武二「カット・下絵帖」明治30年前後 ここに描かれている絵の元絵を探してみると「ジャポニズムとアール・ヌーボー」(朝日新聞社ほか、1981年)に、スケッチに描いた元となるポスターを見つけることができた。このスケッチを描いた頃は、まだ洋行の経験…

下にアップした画像をじっと観察してみてください。与謝野晶子『みだれ髪』表紙に描かれているハートの中の女性は、どう見ても日本人には見えない。明治時代ということを考えると、髪を乱した顔を人に見せるということは考えにくいことと思われるからだ。

与謝野晶子『みだれ髪』(東京新詩社、明治34年8月) 与謝野晶子 与謝野晶子はいつも髪を乱していたという話を読んだことがある。夫の与謝野鉄幹も「明星」8号(明治33年11月)に 秋風にふさはしき名をまゐらせむそぞろ心の乱れ髪の君 わが歌にわかき命をゆ…